フランシス・F.コッポラ 2004/01/07掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
巨匠、
フランシス・F.コッポラ監督の『ワン・フロム・ザ・ハート』(1982年)と言えば、本人も認める大いなる失敗作として知られていますが、しかし忍ぶ思いでこの作品を影ながら愛し続るファンもいるでしょう!? だいじょうぶマイフレンド、アナタは間違っていません! ハリウッド映画黄金期の雰囲気を幻想的に魅せる、天才ヴィットリオ・ストラーロの美し過ぎるキャメラ、夫を演じた
フレデリック・フォレストの駄目加減と、妻役、
テリー・ガーの滲み出る人間味、その普通さ・・・。その他、
ハリー・ディーン・スタントンや
レベッカ・デモーネイ等、90年代を代表する演技派の姿も確認できるんですが、何と言っても本作の最大の魅力は、サーカスの娘を演じた
ナスターシャ・キンスキーでしょう!
その幻想的なまでの美しさ!
チャップリンの『サーカス』(1928年)の時代から、サーカスが登場する映画ってのはファンタスティックで素晴らしい女優の宝庫ですね。本作におけるナスキンは、傑作サーカス映画『ロザリンとライオン』(1989年)のイザベラ・パスコーと並ぶ名キャラクターでしょう! 間違い無く彼女のベスト!!
そんな『ワン・フロム・ザ・ハート』、熱心なファンの要望に応えて、ようやく2月25日に
初DVD化(GNBF-7005 \4,935(税込))でございます。嬉しいじゃないですか! しかも収録されるのは“アメリカ再公開版”(レンタルビデオのやつよりちょっと長いらしい・・・)って事なので、新たなシーンも見れるんですかね? とにかく、色彩美に富んだ眩い映像の美しさが売りの映画だけに、DVDで観られるってのは嬉しい限りです。
そう、音楽もいいんだ!
トム・ウェイツと
クリスタル・ゲイルのデュエットですね。JAZZ系のリスナーからは、トム・ウェイツの最高傑作として愛されているわけですが、このサントラ盤(写真)も1月20日にUS輸入盤でリマスター再発されますよ! しかも未発表曲を3曲追加ですから、LP持ってる人も買っておくべきでしょう。そろそろ国内盤出てもいいと思うのですが・・・。