2015年、生誕100周年を数えるイギリスのムード音楽作曲家、
フランク・チャックスフィールド(Frank Chacksfield)。彼の生誕100周年を記念した最新録音盤
『ひき潮〜ベスト・オブ・フランク・チャックスフィールド』(KICP-1720 2,800円 + 税)が3月18日(水)に発売されます。
チャックスフィールドは、
ロバート・マクスウェル作曲の「引き潮」に渚の音やかもめの鳴き声を組み入れたストリング・アレンジを施して全米・全英No.1を獲得し、またチャーリー・チャップリン主演の映画音楽「ライムライト」を独自のアレンジで大ヒットさせました。また、「学生王子のセレナーデ」「トセリのセレナーデ」などセレナーデの魅力的な演奏でも知られています。
今回のアルバムは、名曲の数々を新録音で残そうという企画。レコーディングは
フランク・チャックスフィールド・オーケストラのお膝元であるロンドンの名門スタジオ、アビー・ロード・スタジオで行なわれました。タクトを振ったのは、英国王室からMVO((Member of Royal Victorian Order)を叙勲され、ロンドン・ショー・オーケストラの主席指揮者を務めるピーター・ヘミングです。
[フランク・チャックスフィールド]1914年5月8日〜1995年6月9日 イギリスの南東部にある歴史的な街、ハドルに生まれる。7歳からピアノを習い始め、20世紀初頭から毎年続いているヘースティング音楽祭で14歳にしてコンサート・ピアニストとして華々しく登場。同時に地元の教会のオルガン奏者も務めるも、両親の強い希望により弁護士事務所で働く。それでも音楽の夢を捨て去ることが出来ず、セミプロ・バンドを結成、各地のイベント会場で演奏。第二次大戦の勃発でやむなく音楽活動を中断、軍の情報機関で働く。終戦後、戦時中軍の慰問活動で知り合った人気コメディアン、チャーリー・チェスターと一緒にBBCラジオで番組を担当し、ピアニスト、指揮者兼編曲者として活動。1951年にはみずからの楽団を結成、当時はまだ珍しかった電子キーボード(アナログ・シンセサイザー)を使ったユニークなサウンドが多くの耳目を集めた。1953年には楽団員が40名以上からなる本格的なオーケストラを率いてデッカ・レコードと契約。録音した「ライムライト」は、英国、そしてアメリカで大ヒット。続いて録音した「ひき潮」も大ヒット、二作品連続のゴールド・ディスクに輝き、ムード音楽の世界を築き上げた。アレンジの特徴は、ヴァイオリン・セクションを3つに分け、より弦楽器群の重厚な響きを強調するもの。以降はポピュラー・ソング、フォーク・ソング、映画音楽、ワルツ、バレエ曲、ラテン、クラシック他あらゆるジャンルの音楽を取り上げ、全世界に良質でわかりやすい音楽をLPやCDとして送り続け、一方ではBBC放送の各種番組を通じても音楽を提供した。
■2015年3月18日(水)リリース
『ひき潮〜ベスト・オブ・フランク・チャックスフィールド』
KICP-1720 2,800円 + 税
[演奏]
ピーター・ヘミング指揮フランク・チャックスフィールド・オーケストラ
[収録曲]
01. ひき潮
02. ララのテーマ(「ドクトル・ジバゴ」より)
03. ライムライト
04. マヨルカ
05. ムーン・リヴァー(「ティファニーで朝食を」より)
06. ナイト・アンド・デイ
07. ローラ(「ローラ殺人事件」より)
08. シークレット・ラヴ(秘めたる恋)
09. 学生王子のセレナーデ
10. シェナンドー
11. 白い渚のブルース
12. いそしぎ
13. 今宵の君は
14. みじかくも美しく燃え
15. トセリのセレナーデ
16. バリ・ハイ(「南太平洋」より)
17. 星に願いを(「ピノキオ」より)
18. 待ちましょう
19. バラ色の人生
20. アネマ・エ・コーレ
21. ウィーン、わが夢の街
22. 枯葉
[録音]
2015年1月26日〜27日 ロンドン“アビー・ロード・スタジオ”