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現代至高のピアノ芸術 息をのむような繊細な美しさに溢れたフレッド・ハーシュ最高作!

フレッド・ハーシュ   2014/06/17 15:36掲載
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 今春、レギュラー・トリオを率いて再来日し、オーディエンスを魅了したフレッド・ハーシュ(Fred Hersch)の待望の新作『フローティング』(KKE-034 2,190円 + 税)が6月18日(水)にリリースされます。

 重篤な病に倒れたのは2007年のこと。昏睡状態が2ヵ月に及んだ時、誰がこの復活を予想出来たことでしょうか? しかし2010年には、変わらぬ音楽性と、精神性を表現した現トリオでの初作品『Whirl』をリリース。2012年には充実のヴィレッジ・ヴァンガード・ライヴを収めた『アライブ・アット・ザ・ヴァンガード』をリリースし、全世界に完全復帰を伝えてくれました。そして再びこのトリオ作品となる『フローティング』は、4年ぶりとなるスタジオ録音作です。

 「新作は自分のキャリアの中でも最高のものとなったと思う。病気だったなんて今では嘘みたいだ」とフレッド自身も語る渾身の一作。練られたアレンジをベースに、一期一会のライヴ感、瞬間の驚きに満ちた演奏の数々は、“究極の完成形”にして、“聴くほどに新鮮な発見に満ちたもの”に! ピアノのメロディの美しさや、豊かなアーティキュレーションから生まれる繊細な表現はもちろん、ベースとドラムとのインプロヴィゼーションによって、気心知れた会話とダイナミズムを楽しむことが出来ます。

 アルバムは全10曲収録。オープニングはこのトリオでのライヴと同様スタンダード曲「You and The Night and The Music」で幕開け。この曲は2007年の同名作品でも演奏されましたが、以前のヒリヒリしたシリアスなものから、余裕を感じさせる演奏に。その変化には“茨の道を抜けたフレッドの道のり”を感じさせます。その後はオリジナル曲が続きます。「五線譜はただの紙でしかないのに、誰かのことを思うとメロディが自然に浮かんでくるんだ」と語るフレッドは、今回も大切な人たちに捧げた曲を披露。その中にはバンド・メンバー、ジョン・エベールや、昨年デュオ公演で共演したエスペランサ(・スポルディング)に捧げた曲も。エベールのユニークな人柄をにじませる楽しい楽曲であったり、エスペランサのベース・ラインをイメージし、発展させた曲であったり、アーティストの深遠に迫るフレッドならではの楽曲です。また、母親と祖母に捧げた「West Virginia Rose」はロマンティシズムに溢れるスロー・バラード。優しいメロディに、フレッド・ハーシュというアーティストが育った環境の豊かさを思わずにはいられません。そしてクロージングはアメリカン・スタンダードとセレニアス・モンクの楽曲。この構成もライヴにならったものですが、繊細さと可憐な響きに思わず息をのむ「If Ever I Would Leave You」と、一転、スウィング感に心も踊る「Let’s Cool One」。このコントラストの妙も完璧!

 伝統と継承という言葉をキーに、自らの表現を極めるフレッドの今が結晶された現代最高のピアノ芸術。21世紀を語り、歴史に連なる傑作の誕生です。

■2014年6月18日(水)発売
フレッド・ハーシュ
『フローティング』

KKE-034 2,190円 + 税

[収録曲]
01. You and The Night and The Music
02. Floating
03. West Virginia Rose(For Florette & Roslyn)
04. Home Fries(For John H�・bert)
05. Far Away(For Shimrit)
06. Arcata(For Esperanza)
07. A Speech to the Sea(For Maaria)
08. Autumn Haze(For Kevin Hays)
09. If Ever I Would Leave You
10. Let’s Cool One

[演奏者]
Fred Hersch(p)
John H�・bert(b)
Eric McPherson(ds, perc)
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