2017年の発売以来、ただの恋愛小説にとどまらない、切なすぎる小説としてSNS等で反響が広がり続け、現在すでに50万部を突破している『余命10年』がワーナー・ブラザース映画配給にて映画化、2022年に公開されることが決定。このたび、『
新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』の
藤井道人監督が、映画『余命10年』のメガフォンを取ることが決定しました。
本作は、第6回静岡書店大賞の「映像化したい文庫部門」大賞を受賞するなど、書店員からも映像化を希望する声が多く上がっていました。なお、文庫化と同時に、著者が本作の主人公同様に難病を抱えていたこと、そして病状が悪化し本作の文庫版発行直前の2017年2月にすでに逝去していたことが明らかになり、ファンや書店員から悲しみの声が大きくあがりました。
藤井監督は『新聞記者』を手掛け、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む6部門を受賞。主演の
松坂桃李と共演の
シム・ウンギョンがともに日本アカデミー賞最優秀主演男優・女優賞を受賞するほか、藤井自身も優秀監督賞を受賞し、その人気と地位を不動のものとしました。今年1月には主演・
綾野剛、共演・
舘ひろしを迎えた『ヤクザと家族 The Family』も大ヒット。大きなスクリーンで観たくなる美しく透明感のある映像で、映画、ドラマ、MV、広告など幅広い映像作品を手掛け、名実ともに今最も注目されるトップクリエイターです。
藤井監督は『余命10年』映画化に際して、「当たり前が当たり前ではなくなったこの世の中で、小坂さんが残してくれた『余命10年』という作品が、皆さまの明日を生きる糧となるように、信頼するキャスト・スタッフと約一年に渡り四季を撮り続け、この映画に向き合って来ました」とコメント、本作へ並々ならぬ思いを馳せています。また、藤井監督は役者に深く寄り添う演出をすることでも定評があり、映画『余命10年』ではどの俳優がキャスティングされるのか、主人公の茉莉や和人を誰が演じるのか、藤井監督がいかに演出をするのかなど、期待は大きく膨らむばかりです。
[コメント]初めて「余命10年」を読んだとき、原作の小坂流加さんが生前に抱いていた「生きる」ということへの想いで溢れた小説だと思いました。普段見落としがちな四季折々の自然の変化や、主人公・茉莉と和人が過ごした日々は、まるで小坂さんが生きている時に思い描いていた「夢」だったようにも感じました。僕は、この作品を直感的に映画として残したいと強く思いました。
当たり前が当たり前ではなくなったこの世の中で、小坂さんが残してくれた「余命10年」という作品が、皆さまの明日を生きる糧となるように、信頼するキャスト・スタッフと約一年に渡り四季を撮り続け、この映画に向き合って来ました。公開を楽しみに待っていていただけると幸いです。――藤井道人 監督小坂流加さんが「余命10年」に込められた想いをきちんと映像化して世の中に届けたいと思い、映画化を決心しました。ただしこの原作を映像化するには多くの高い才能を集め、緻密な脚本を練り上げ、他の映画にはない「余命10年」ならではの映像を作らないといけない、というプレッシャーも感じました。そのうえで、この原作をしっかりと受け止め、演出できる監督として他の邦画にはないセンスと高い演出力を持つ藤井道人さんにお願いしました。――関口大輔 プロデューサー文芸社文庫NEO刊
©2022映画「余命10年」製作委員会
■『余命10年』
2022年 ROADSHOW
配給: ワーナー・ブラザース映画