ソニークラシカルから発表した、2022年の全世界デビュー・アルバム『
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集』が絶賛されたピアニスト、
藤田真央が、2ndアルバム『72Preludes ショパン/スクリャービン/矢代秋雄:24の前奏曲』を9月4日(水)に発表します。
ショパン、
スクリャービン、
矢代秋雄の3人が、それぞれ作曲した「24の前奏曲」を収録するCD2枚組です。
3つの前奏曲集はどれも、ドからシまでの12音に対して長調と短調に1曲ずつ、計24曲となる前奏曲で構成されており、ショパンの24の前奏曲を軸にして、3作の前奏曲集が互いに理想的な対称性を保っています。アルバムはきわめてコンセプチュアルに練られており、3つの作品を一つのアルバムにまとめることで、多様性のある詩性、火山のようなエネルギー、大気の静けさといった、それぞれに異なりながらも一つに結びついた魅力的な音楽世界を作り出しています。
ショパンの24の前奏曲集Op.28(1839年)は、「前奏曲」という言葉の概念を打ち破り、この形式を、しばしば即興的に作られる小さな導入曲から、それ自体が意味をもつ作品性のある曲の形式へと昇華させました。スクリャービンの24の前奏曲集Op.11(1888-96)は、多くの点でショパンの前奏曲集と呼応していますが、より拡張された、表現主義的な世界観を提示しています。そして、日本の作曲家、矢代秋雄による「24の前奏曲」(1945年)はメジャー・レーベルでの世界初録音です。ショパンの前奏曲のモデルをさらに発展させた矢代秋雄は、わずか15歳の時にこの作品を作曲し、音楽的イディオムに富んだ、独創的な世界を創り上げました。
アルバムからは、ショパン:前奏曲第4番と矢代秋雄:前奏曲第8番が公開されています。