テクニカルかつ獰猛なサウンドスタイルで欧米を中心に絶大な人気を博し、フランスのバンド初の快挙となる全米ハードロック・アルバム・チャート1位を記録した2016年のアルバム『Magma』（マグマ）がグラミー賞の最優秀ロック・アルバム、最優秀メタル・パフォーマンスの2部門にノミネートされるなど、フランス産ブルータル・テクニカル・デスメタルの至宝として広い支持を得ているGojiraが、4月30日（金）にアルバム『Fortitude』（フォーティチュード）の国内盤をリリース。日本盤ボーナストラックの収録も予定しています。

　『Fortitude』からの1stシングルとして先行リリースされ、フランスとベルギーで撮影したミュージック・ビデオを公開している「Born For One Thing」は、一皮剥けてより装備を固めたかのようなバンドの自然な進化が窺え、狂気を孕みながらもぶつかり合うなかに情け深さを覗かせています。ヴォーカル / ギターのジョー・デュプランティエいわく「周りにあるすべてのものから自分たちを切り離す必要があって、まずは実際のものから始めた」「少ない所有物で、必要でないものは手放す、なぜならいつか全て手放さないといけない日が来て、さもなくば次元に固執した幽霊になってしまう」と語る、若き頃に触れたチベットとタイの哲学者にインスパイアされた、反消費主義のメッセージが込められた楽曲となっています。

　本作は、ジョー・デュプランティエ自らがプロデュース、ニルヴァーナやレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなどを手掛けたアンディ・ウォレスがミックスエンジニアを担当し、米ニューヨークのSilver Cord Studioで収録。本作にも収録され、2020年にサプライズ・リリースしたシングル「Another World」が、メディアから“世界終末的神曲”“Gojiraは今世紀最重要アンダーグラウンド・メタル集団のうちのひとつ”と高い評価を獲得し、米ロック音楽誌『REVOLVER』の読者投票で「2021年待望のアルバム」ランキング1位となったことにも感化されたようで、人々に新しい世界を想像するように働きかけるような楽曲が詰まっています。

　日本においては、2012年に『ランファン・ソヴァージュ〜野性の少年〜』で本邦デビューし、2015年には〈LOUD PARK〉にて初来日を果たすなど、デスメタルをベースに発展させた独創的なサウンドで支持を拡大しているGojira。2021年はデフトーンズの全米ツアー振替公演のサポートも決まっており、『Magma』以来のGojira熱が高まりそうです。