1970年の初開催から40周年を迎えた<グラストンベリー・フェスティバル>。好天に恵まれた中、
Gorillazはその初日である6月25日(金)のヘッドライナーを務め、6万人以上の大観衆を沸かせました。
デーモン・アルバーン自身にとっては、昨年のブラーに続く2年連続のグラスト・ヘッドライナー。そしてGorillazにとっては、3rdアルバム
『プラスティック・ビーチ』発表後の本格ライヴとしては、4月の<コーチェラ・フェス>のヘッドライナー、そして同月末ロンドン・ラウンドハウスでの二夜連続公演に続くもの(※小規模な一連のリハーサル・ギグを除く)。
今回のグラストンベリー出演は、当初ヘッドライナーに予定されていたU2がボノの負傷により出演を断念しため、急遽オファーを受けての登場ではありましたが、詰めかけたオーディエンスは、豪華ゲスト陣、スペクタクルなヴィジュアル演出、そして新旧取り混ぜたヒット・ナンバーの連続に大いに酔いしれました。
ボビー・ウーマック、
デ・ラ・ソウル、ユキミ・ナガノ(
リトル・ドラゴン)、
ショーン・ライダー、
ブーティ・ブラウン、ケイノ&バッシーらは、ラウンドハウス公演に続いてのゲスト参加。なおモス・デフは身内に不幸があったため直前に出演をキャンセルし、「スタイロ」では
ブーティ・ブラウンが代役を果たしました。また今年のライヴでは今回初めてセットに加えられた「ファイア・カミング・アウト〜」は、同曲で共演した
デニス・ホッパー(先月死去)の追悼映像と共にプレイされました。
特筆すべきは、これまでライヴでの共演が実現していなかったコラボレイター達の幾人かが、今回Gorillazと初めて同じステージに立ったことでしょう。4月にGorillazライヴが行なわれた際には、自身のツアーとスケジュールが重なっていたため共演が叶わなかったルー・リードが、この夜、『プラスティック・ビーチ』(写真)収録のコラボ曲「サム・カインド・オブ・ネイチャー」を公式なライヴで初披露。また「グリッター・フリーズ」では、マーク・E・スミス(
ザ・フォール)が、同じく初めてゲスト出演し、それぞれの登場に聴衆から大歓声が上がりました。
また
スヌープ・ドッグはこの日の午後、すでにタイニー・テンパーの出演時にゲストとして登場していたため、Gorillazライヴへの参加が確実視されていましたが、セット序盤のコラボ曲「ウェルカム・トゥ〜」ではこれまで通り、船長に扮したスヌープの映像と録音された音声が流されたのみ。それにより逆にオーディエンスを驚かせました。しかしアンコールの締めとなる「クリント・イーストウッド」で大合唱が巻き起こる中、スヌープ本人がサプライズでステージに登場! デルのラップ部分に自身の「ドロップ・イット・ライク・イッツ・ホット」と即興のリリックを挿入、デーモンと絶妙の掛け合いを見せるという展開に、オーディエンスの興奮は頂点へ。そして祝祭ムードがクライマックスに達したまま、2時間近くにわたるセットは大団円を迎えました。
<セットリスト>(6月25日)
オーケストラル・イントロ
ウェルカム・トゥ・ザ・ワールド・オブ・ザ・プラスティック・ビーチ
ラスト・リヴィング・ソウルズ
オー・グリーン・ワールド
キッズ・ウィズ・ガンズ
スタイロ/オン・メランコリー・ヒル
ライン・ストーンズ・アイズ/ブロークン
エンパイア・アンツ/ダーティ・ハリー
ホワイト・フラッグ/スーパーファスト・ジェリーフィッシュ
デア/グリッター・フリーズ/サム・カインド・オブ・ネイチャー
エル・マニャーナ
クラウド・オブ・アンノウイング
パイレート・ジェット
[アンコール]
トゥ・ビンジ
ファイア・カミング・アウト・オブ・ザ・モンキーズ・ヘッド
フィール・グッド・インク/クリント・イーストウッド
【CD情報】
発売中
Gorillaz
『プラスティック・ビーチ』 (TOCP-66951 税込2,500円)
発売中
限定生産盤
『プラスティック・ビーチ(エクスペリエンス・エディション)』 CD+DVD+オンライン・コンテンツ
(TOCP-66950 税込3,800円)