BMSG×CHANMINA GIRLS GROUP AUDITION PROJECT『No No Girls』から誕生したラッパー / シンガーの
ちゃんみながプロデュースする7人組ガールズ・グループ“
HANA”のデビュー直前イベントが、3月23日にグランキューブ大阪、3月31日に大宮ソニックシティにて開催されました。
チケット申込数が5万を超えた最終審査『No No Girls THE FINAL』(会場: 横浜Kアリーナ)を経て、本公演がHANAにとって初の単独公演。7人の成長とグループの一体感を見せつけて、HANAの始動を高らかに告げる内容となりました。
[ライヴ・レポート] オープニング映像が流れ始めた瞬間に、HANAのステージを待ち侘びたファンから割れんばかりの歓声が上がった。プレデビュー曲“Drop”のミュージックビデオの世界観にちなんでステージに設置されたエレベーターの扉が開くと、ついに7人が姿を見せる。それぞれが歌を繋ぐたびに、会場が湧く。その状況が、7人それぞれの個性が大いに愛されていることを証明していた。会場には、7人のメイクや衣装を真似している女の子たちもいた。「こんなロールモデルを待っていた」――そんな想いが会場中に溢れているようだった。
続いては、オーディション審査の課題曲“Tiger”。自信に満ち溢れた7人のパフォーマンスは、これまで以上に迫力を感じさせる。サビではNAOKOがフェイクを入れて、HANAが唯一無二のグループであると言わしめるボーカル力を見せつける。さらにダンスブレイクを挟んで、CHIKAのアドリブを交えた歌で圧倒的なパワーを放つ。最後のMAHINAの仕草にも声援が上がった。
2曲終えたところで、一人ずつ挨拶。MOMOKAが「少しでもつらいことをYESに変えたり、楽しかったといえる思い出をみんなと作りたい」と言ったあと、JISOOが去年の今頃は二次審査のために日本に来ていたが桜は見られなかったと話し、「今年桜を見られた方も見られなかった方も、今日はHANAが咲いてる」と素敵な言葉を添えた。
ここからは『No No Girls THE FINAL』のソロ審査で歌った楽曲を一人ずつ披露。まずはMOKOKAによる“PAIN IS BEAUTY”。得意のラップで魅せるだけでなく、ちゃんみなの原曲にダンスブレイクも加えた構成で、これまでの人生で経験した痛みも悔しさもすべて表現してみせた。《痛みって美しいんだ/私を綺麗にしたんだ》と歌い上げて最後に見せた笑顔は、眩しいほどにキラキラと輝いていた。キュートさとワイルドさを持つ最年少のMAHINAは、この日の“花火”で大いなる成長を感じさせた。マイクを持ってステージを自由に動き回り、キュートで繊細さもある歌声で、目の前にいるオーディエンスを盛り上げて包み込む。最後はステージの端に座って足をぶらぶら揺らしながら、オーディエンスとの心の距離を一気に縮めた。
KOHARUは、なんと客席から登場。客席を歩きながら、“ディスタンス”を華麗に繰り広げていく。目の前でKOHARUのパフォーマンスを目撃し、涙するファンも。HANAの太陽的存在であるKOHARUの温かな笑顔は、周りの人の心を解放させるくらいの特別な包容力がある。そして、JISOOがエレキギターを抱えて登場。オーディションを受けるために韓国から日本へと渡り、孤独も不安も隠しながら人に涙を見せまいとしていたJISOO。メンバー6人によるコーラスも入った音楽の中で“I’m Not Ok”と叫ぶJISOOは、自身にとってHANAがありのままの自分を解放させられる居場所になっていることを示していた。
次は、CHIKAの登場だ。圧倒的な歌の実力を備えているにも関わらず、これまで傷付く言葉を投げかけられることも経験し、自信を失くしていたCHIKA。世の中の心無い言動に負けてたまるかといった心意気や、誰かに自分の自信や喜びを奪われてたまるかと言わんばかりの叫びが、“美人”に込められていた。《前例がないのか怖いかい/ならお手本になりなさい》と歌うCHIKAはすでに、目の前にいる人たちにとって「お手本」となる存在感を放っている。
YURIの登場も、オーディエンスを驚かせた。シルエットだけが浮かび、静止したまま、“ハレンチ”をアカペラで歌い始めたのだ。父親への想いを込めたオリジナルのリリックを加えて、YURI自身の人生を表現。HANAになる前は、強く真面目に生きることを自分に縛り付けて、「表情がかたい」とも言われていたYURI。いろんな感情を抱いていいし、それを人に見せていい、と思えるようになった今のYURIは実に多様な表情で魅せてくれる。最後は投げキッスをしてステージを去った。
オーディション中に「実力の暴力」というワードで表現されたNAOKOも、客席から登場。人一倍の努力も苦しみも表に出さず、常々「みんなを笑顔にしたい」と言っているNAOKOだが、その歌と生き様を目の前で浴びたオーディエンスはとびっきりの笑顔になっている。そしてステージに上がったのちに、エレベーターの中でキレあるダンスを繰り広げたかと思えば、アカペラで歌い始めて、会場中が静まり返る中で自分のこれまでの経験をラップに乗せる。HANAという居場所を掴んで、これまでの痛みも悔しさもひっくり返した今のNAOKOは最強だ。
そうして一人ひとりのソロパフォーマンスを終えたあとは、“NG”を新たな振付バージョンで披露。最後は、4月2日にリリースするデビュー曲“ROSE”を、ここに集まった人たちへひと足先に届けた。CHIKAいわく「どんな姿でも、どんな環境でも、力強く生き抜きたい」といった想いが込められた、強い自分も繊細な自分も肯定してくれるような一曲。醜い世界でも何度も立ち上がって、泥だらけでも自分らしい花を咲かせた7人の生き様を、そのまま表現した楽曲になっている。7人それぞれの歌声やラップが輝き、7人で花を作るようなフォーメーションから始まるダンスも魅力だ。サウンド面においても、Jヒップホップ、USヒップホップ、K-POP、J-POPを熟知しているちゃんみながプロデュースを手掛けるからこそ、この先新たなガールズグループの音楽を日本から世界へ響き渡らせることができることを確信させる。
花びらが舞い散る中で“ROSE”を歌い上げるHANAは、実に美しかった。KOHARUはステージを去る前、「いつかみなさんを救える人になりますので、そのときまでどうかよろしくお願いします」と言葉を残した。HANAは、誰かの心無い言葉に傷付けられたり、他人の基準に尊厳を奪われたりするような、そんな世の中を変えていく。一生懸命に生きるあなたは美しいということを伝えて、あなたの心を守り抜く。最後は、エレベーターの画面に映された数字が「0111」(「No No Girls THE FINAL」の日にち)から「0402」へと変わった。4月2日、ここからHANAの革命が始まる。


テキスト: 矢島由佳子