山下達郎に重用されたスライド・ギターの松浦善博が率い、チャールズ清水、難波正司、森邊浩章らが在籍。“和製オールマン・ブラザーズ”と呼ばれ、日本ロック史に名を残すバンド、アイドルワイルド・サウス。98年に再結成し、円熟味あふれるライヴを披露しましたが、結成後49年目にしてオリジナル・メンバーの監修のもと、未発表2曲含む初のライヴ・アルバム『LIVE-BETTER LATE THAN NEVER-』を公式リリースすることが決定。6月28日(水)の発売日に先駆け、トレーラーも公開されています。
アイドルワイルド・サウスは、70年代前半、上田正樹とサウス・トゥ・サウスやウェストロード・ブルース・バンドなど、関西ロック・シーンが盛り上がる中、オールマン・ブラザーズ・バンドの2ndアルバムのタイトルからバンド名を借りたほか、ツイン・ギター、ツイン・ドラムスという編成も徹底し、アメリカ南部音楽への憧れを露わに1973年神戸で結成。和製オールマン・ブラザーズと評判を呼び、76年に同志めんたんぴんの池田洋一郎をプロデューサーに迎え、ビクターより『Keep On Truckin'』でアルバム・デビュー。大らかな歌と曲、そして松浦のスライド・ギターによりオリジナリティを確立し、日本ロックの名盤として語り継がれています。
1977年1月のレーナード・スキナード来日公演のオープニングアクトに抜擢されるなど活躍が期待されるも、オリジナル曲からなる『Keep On Truckin'』1枚残しただけで解散。その後、松浦善博はツイストを経て、竹内まりや、村田和人などのアルバムに参加するなど山下達郎ファミリーに重用され、チャールズ清水はソー・バッド・レビューからブルーヘヴンへ、難波正司は桑名正博のバンドやT-スクエアに参加、森邊浩章は様々なグループでバンマスを務めるなど、数多くのアーティストのサポートを現在も行っています。
本ライヴ・アルバムは、十八番中の十八番、オールマン・ブラザーズのカヴァーを中心に、ライヴ・バンドたるアイドルワイルド・サウスの真髄と魅力が大いに発揮された内容。Disc 1は、結成直後74年のレア音源から、勢いに乗った頃、77年のレイナード・スキナード来日公演でのパフォーマンスまでをまとめた70年代の音源で編成した全13曲。DISC 2は90年代末期の再結成時のライヴから長尺ナンバーを中心に円熟味あふれる演奏が楽しめます。中でもオールマン・ブラザーズを超えたと思わせる18分強に及ぶ「エリザベス・リードの追憶」は白眉。さらに、ラスト曲には、アルバム・タイトルになった20数年ぶりの新作である未発表曲「Better Late Than Never」が収録されます。
[Disc 1] 1. M.C. by Leon Wilkson & Artimus Pyle of Lynyrd Skynyrd 2. 忘れないでおくれ 3. My Daddy 4. Wasted Words 5. Son of Jump 6. Five Long Years 7. Sunshine Special 8. Hey Good Looking 9. Peach County Jamboree 10. The Letter 11. Kiss the Blues Goodbye 12. あいつ〜デュアンに捧ぐ 13. Statesboro Blues 14. ハイウェイ・バウンド
[Disc 2] 1. Introduction 2. 〜今日もオイラは 3. Done Somebody Wrong 4. Stormy Monday 5. Midnight Rider 6. 台風 7. オレンジ色の神戸 8. Don't Want You No More 9. It's Not My Cross to Bear 10. In Memory of Elizabeth Reed 11. Better Late Than Never