伊藤君子 2004/02/23掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
いよいよ3月6日より公開となります、
押井守監督の最新作『イノセンス』。世界が待ち望んだ久々の監督作と言うだけでも嬉しいのに、それが
士郎正宗原作『攻殻機動隊』の続編と来れば、手放しで喜びを表現したい、この春一番の話題作でありますが、この喜びは音楽の方にも飛び火!! 今回、
小曽根真との共演でニューヨークでも高い評価を得るベテラン・ジャズ・シンガー、
伊藤君子の代表曲「フォロー・ミー」が、この映画の主題歌となるために新録され、3月3日に発売されるシングル
「フォロー・ミー」(VACH-1001 \1,260(税込))として装い新たに帰って来るのです。おかえり!!
日本のジャズ・ヴォーカルに興味無い人のために、一応この「フォロー・ミー」を紹介しておきますと、この曲は89年に日米同時リリースされ、米国のラジオ・レコード誌上のコンテンポラリー・ジャズ・チャートにて16位を記録した、伊藤君子の看板ソング。僕等ジャズ・ファンの間でも、ついぞ口づさんでしまう思い出の名曲なんです。
すでにご存知の方も多いように、今回、この曲を主題歌に選んだのは『イノセンス』のプロデューサー、鈴木敏夫氏(「月刊アニメージュ」創刊の尽力者)で、鈴木氏は作品に口を出さない条件として、押井守監督に、タイトルを『攻殻機動隊2』から『イノセンス』に変更することと、この伊藤君子の「フォロー・ミー」を主題歌にすることを条件に提示。最初は主題歌起用を嫌がっていた押井監督も、その美しさに最後まで聴き入ってしまったと言うから、まんざらでも無かったみたいです。レコーディング当日は押井監督自ら、『イノセンス』のテーマを伊藤君子に説明をして完成させたという、珠玉のシングルとなっていますので、これは必聴ですよ!!
また、今回のシングルには、この新録「フォロー・ミー」の他に、映画の挿入歌となっている「リヴァー・オブ・クリスタルズ」を始め、映画を観た方が伊藤君子のファンになっても対応できるように、彼女の最もポピュラーな「ソング・フォー・ユー」や「マイ・フェイバリット・シングス」も収録し、さらに「リヴァー・オブ・クリスタルズ」の別テイク・ヴァージョンも収録するという、トータル5曲の超豪華シングルとなっています。
今改めて気付いたのですが、「ソング・フォー・ユー」のバックは、
スティーヴ・ガッド(ds)、
ウィル・リー(b)、
ジョン・トロペイ(g)といったニューヨークの王様的ミュージシャンが担当し、「マイ・フェイバリット・シングス」は、小曽根真(p)、
グレッグ・ハッチンソン(ds)など、ニューヨークの王子様的ミュージシャンがバックを担当。さらに、「リヴァー・オブ・クリスタルズ」は、日本で最も多忙な実力派、
安ヵ川大樹(b)、大石学(p)、
エリック宮城(tp)などが顔を揃えているのですね? あまりバックの魅力ばかりを言うのもなんですが、でも、これはやはり言いたくもなるような豪華メンツでしょ!? ご存知なかったJAZZファンは1も2もなく必聴ですよ!!