チェリスト / 作曲家のピーター・グレッグソン(Peter Gregson)が、世界最古のクラシック・レーベル“ドイツ・グラモフォン”(DG)に移籍。チェリストにとっての“旧約聖書”とも称される
J.S.バッハの『無伴奏チェロ組曲』をリコンポーズしたアルバム『リコンポーズド・バイ・ピーター・グレッグソン』(原題: Recomposed By Peter Gregson: Bach-The Cello Suites)(00028948355297 / 輸入盤)を10月19日(金)にリリースします。
グレッグソンは1987年、英スコットランド・エディンバラ生まれ。
ハンス・ジマー(Hans Zimmer)のリモート・コントロール・プロダクションでソロ・チェリストとしてさまざまな映画やテレビ番組(『
ワンダーウーマン』『
ターミネーター』「マルチェラ」『
ターザンREBORN』『
ハクソー・リッジ』)に参加したほか、
アラン・リックマン(Alan Rickman)の映画『
ヴェルサイユの宮廷庭師』(A Little Chaos 2015)とアラン・シアリング(Arran Shearing)の『Forgotten Man』(2017)のサウンドトラックを作曲しました。最近では、
エド・シーラン(Ed Sheeran)のヒット・アルバム『
÷(ディバイド)』でソロ・チェロを演奏したことも話題となっています。
本作は、DGの“リコンポーズド・シリーズ”からの発売。1717〜23年の間にJ.S.バッハによって作曲された6つの組曲を、5人からなるチェロ・アンサンブルとアナログシンセサイザー、そしてグレッグソン自身のチェロ演奏でリコンポーズした内容です。
グレッグソンは『無伴奏チェロ組曲』について「これらの組曲はチェロ演目の基礎であり、僕はこれらを聴き、演奏しながら成長してきた。だからバッハがこれをどんな風に思っていたのかを考えると、眠れなくなるというのは嘘じゃない。バッハの作品を二面性の絵画として考えるのではなく、僕は彫刻としてとらえた。だから物は同じだけど、回して違う角度から見てみると、まったく異なる場所に光があたる。そして異なる外見、異なる影に覆われる」と語っています。
本作のレコーディングは昨年の冬、英ロンドンのエアースタジオで行なわれました。アナログシンセサイザーの音をリアンプしながらアコースティック楽器に変え、500枚を超える楽譜をもとに精密に組み立てていった複雑な過程は、グレッグソンのリコンポーズに必要不可欠な部分であったといい、「スタジオの使い方や楽器の設置場所を理解することは、レコーディングするうえで重要な役割を果たす。僕のヴァージョンを聴くことは、バッハの音楽を違うレンズで覗くようなことなのだ」と説明しています。
■2018年10月19日(金)発売
ピーター・グレッグソン
『リコンポーズド・バイ・ピーター・グレッグソン』
00028948355297 / 輸入盤