ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのオリジナル・メンバーで、音楽史において、サウンドとカルチャーの両面で巨大な変革をもたらし、今もなお時代の先端を行くジョン・ケイル(JOHN CALE)の最新アルバム『POPtical Illusion』が、6月14日(金)にリリース。リード曲「How We See The Light」をミュージック・ビデオとともに公開しています。
今回公開されたリード曲「How We See The Light」は、ケイルの数多ある作品の中でも最も美しく、救いをもたらすもののひとつ。脈打つピアノがパカッパカッと鳴るドラムとともに出入りし、バックグラウンドにはさまざまなノイズが渦巻いています。ケイルはもうひとつの関係の終わりについて考え、それを時間の無駄ではなく、ひとつの学ぶ機会、予期せぬ場所へ行く機会として捉え、「私たちの人生の歩みにおいて、またひとつの章を閉じることができるだろうか?」と歌っていますが、その声の不思議な丸みは、この問いが彼にとって初めてのものであることを示唆しています。ケイルは、パンデミックのあいだに“心の中で何かが変わった”とたびたび発言してきましたが、80歳を目前にして、自分がかつて同じ時代を生きていた人々の多くが経験しなかった時代を生きて創作していることに気づき、それを記録することを望みました。わずか1年ほどのあいだに80曲以上を書き、パンデミック期における人間のさまざまな経験を集合的に見渡そうとしました。