ジョン・トロペイ 2003/09/08掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
70年代のスタジオミュージシャン黄金期に活躍した東海岸のギタリスト達と言えば、
デヴィッド・スピノザをはじめ、数多くの名手がいましたが、印象的な仕事をしながらも、そんなキラ星のスタープレイヤーに隠れてしまいがちだったのが
ジョン・トロペイ。ここ数年の間にリリースされた再発CDを聴いて、彼の素晴らしいワークスを再発見するパターン多いです。2001年に出たローラ・ニーロのラストレコーディング『エンジェル・イン・ザ・ダーク』を聴いてジョン・トロペイにググッと来た人も多いのでは? このように80年代から90年代のスタジオも支えたジョン・トロペイですが、そんな彼の4年ぶりのリーダーアルバムが10/29に出るんです!
『スタンダード・インフルエンス(仮)』(VAGM-1002 \3,000(税込))と仮につけられたタイトルが物語る通り、初のスタンダード集。ほとんどのスタジオメンがそうであるように、やっぱり彼もジャズを演奏したかったんですね。
盟友
ウィル・リーと2人名義で出した99年の前作『レッツ・ゲット・イット・オン』(写真)は
ロニー・キューバやレイラ・ハサウェイなど、R&Bテイストを持った豪華ミュージシャンを多数起用したスケール感のあるソウルアルバムでしたが、今作は
スティーブ・ガッドと
アンソニー・ジャクソンとのトリオをベーシックに、曲ごとに上物を加えるといったシンプルな構成。今までに無いほどジョン・トロペイのギターが全面で聴けそうです。
曲目はウェスの「フルハウス」をはじめ、エリントンの曲やキャノンボール・アダレイの「サック・オー・ウー」、ブラウニーの「サンドゥ」など、彼が影響を受けたと言うジャズスタンダードが中心ですが、昔からのファンとしては、どうしたって注目してしまうのが、彼の意気込みには申し訳無いけど、没後10年となるリチャード・ティーのために書いたと言うオリジナル曲!! これをティーの戦友、スティーブ・ガッドと共に演奏するわけですから、感動の予感ひしひしと・・・。他に
ブルース・ブラザーズ・バンドでも共演してた
ルー・マリーニも参加! なんとなーくサウンドが見えて来ますね。良さそう!!