ももいろクローバーZの
佐々木彩夏が総合プロデューサーを務める
浪江女子発組合が、2022年2月20日に宮城・チームスマイル 仙台PITにてワンマン・ライヴ〈あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)〉を開催。
浪江女子発組合は、福島県双葉郡浪江町を中心に“浪江発の風に乗せて、あなたに届きますように”をキャッチフレーズに掲げ活動をしているスターダストプラネット所属のグループ。2019年11月24日に浪江町で開催の「復興なみえ町十日市祭」にて誕生し、ももいろクローバーZの佐々木彩夏、アメフラっシの愛来、市川優月、小島はな、鈴木萌花、
B.O.L.T(ヨミ: ボルト)の内藤るな、高井千帆、7月より加入した播磨かなの計8名のメンバー構成となります。
本公演開催に伴い、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための運営ガイドラインを策定し、問診票の記入や検温、アルコール消毒など、感染拡大防止のための対策が講じられ、演者、スタッフ、来場者へ配慮した上での実施に至りました。本レポートにて2部公演の模様をお届けします。
[ライヴ・レポート] 開演時刻と共に浪江女子発組合オリジナルのOvertureが鳴り響き、浪江の海をイメージさせる水玉柄のオーガンジーで重ねられたロングスカートが特徴的な青色を基調とした衣装でメンバー8人が登場。グループの自己紹介ソングとなる「桜梅桃李夢物語」(ヨミ: オウバイトウリユメモノガタリ)からライヴがスタート。各メンバーが花言葉に例えられ、個人パートが与えられているリズミカルなナンバーとなっている。キャッチーな振り付けも特徴的で、会場のファンも振り付けを見よう見真似で踊っており1曲目から会場には一体感が生まれた。続けてグループの原点とも言える、ライヴ定番曲「なみえのわ」を披露し、暖かい拍手がファンより起こり会場が暖かな空気に包まれた。
最初のMCでは自己紹介を挟み、今週発売となるグループ初となるアルバム『花咲む』収録曲について好きな楽曲を各々話した後に、佐々木からここからはユニットコーナーですと、愛来、市川、小島、内藤の4人がステージへ。ミュージカル調の新曲「ロマンスはエチュード」を息の合ったダンスパフォーマンスで会場を魅了した。続いて佐々木と鈴木の2人が登場。雰囲気が一変し、ミドルバラードナンバーとなる新曲「二十歳」を哀愁たっぷりに歌いあげ、会場を1つにした。間髪を入れずに高井と播磨がステージへ。THE・王道アイドルと言わんばかりの疾走感溢れるアップテンポなデュエットナンバー「バディ・フィルム」をパフォーマンス。全力のダンスでアイドルを魅せきる姿に会場のファンからは拍手の嵐だった。その後佐々木と内藤の2人が登場し「ほれ、あいべ!」をかわいらしいパフォーマンスでほんわかした空気で会場を包み込みユニット新曲コーナーは終了しMCへ。
各ユニットごとに披露した新曲の概要や、制作過程の裏話などをファンの皆さんへ熱弁。今後のライヴでも披露していくと思うので、パフォーマンスを楽しみに待っていてください!ここからはグループの楽曲に戻り、後半戦盛り上げていければと思います!と述べると、毎年元日に浪江町で行われている「あるけあるけ初日詣大会」にインスピレーションを受けたメンバーの「浪江の方々と同じ気持ちになれたら」という思いから作られた楽曲「あるけあるけ」、“浪江町の前向きな心情”を謳ったカヴァー曲「いつかまた浪江の空を」を浪江町に思いを寄せながら丁寧に歌い上げた。本楽曲は、福島県浪江町出身のシンガー・ソングライター牛来美佳さんが2015年に製作した楽曲であり、浪江町を離れて暮らさざるを得なかった当時の想いと、前を向いて進んでいく意志を綴ったバラードソングである。続けて「つながる、ウンメイ」を力強く思いを込めた歌声で届けた。曲の最後に打ち上がった花火の情景では浪江町とのつながりを再確認し思いを馳せていた。
ラストスパート!まだまだ盛り上がっていきましょーと会場のテンションを上げると共に、浪江町を含む相馬地方で毎年夏頃に行われる伝統行事「相馬野馬追」をテーマに、「甲冑競馬」に挑む騎馬武者たちの闘争心やプライドを表現した、これまでの浪江女子発組合の楽曲で最も疾走感溢れるアッパーチューンとなる「それぞれのハタ」を意気のあったダンスパフォーマンスで会場を魅了しライヴ後半戦ボルテージをあげていく。その後も「ミライイロの花」、「またキミと。」といったライヴ定番曲でさらに畳みかけ、会場のボルテージが最高潮になったところで本編が終了。
会場のテンションが最高潮になっている状態での本編終了に、このままでは帰れないと会場に集まってくれたファンからの溢れんばかりの拍手によるアンコールが沸き起こる。期待に応え今回のグッズTシャツを着用したメンバーたちが再登場。新曲「ハレノヒの足跡」を初披露した。本楽曲は、浪江町で毎年11月に実施されている「十日市祭」をモチーフに、自分の身の回りにある「縁」を再確認し、自分の過去と現在、そしてその先の未来がつながっていき、今を踏みしめながら自分らしく前進していく人々の様子を描いており、アルバム『花咲む』のリード曲となる。そして、ラストナンバーとして歌ったのは、本公演の序盤にて披露したデビュー曲「なみえのわ」。浪江女子発組合としての大切な1曲をメンバーがそれぞれの想いを込めて歌い上げ、会場がひとつになり終演を迎えた。
ここでメンバーより、今回披露したアルバム『花咲む』に収録される新曲「ハレノヒの足跡」が2月20日(日)の24:00(2月21日[月]0:00)よりApple Music、Spotify、iTunes Store、レコチョク、mora他にて配信リリースされ、発売日となる2月23日(祝・水)の20:00に本楽曲のミュージック・ビデオが浪江女子発組合オフィシャルYouTubeチャンネルにてプレミア公開されることも発表となった。さらに発売日には「『花咲む』発売記念第一回5時間耐久!何人書けるかオンラインサイン会」を開催することも解禁となった。また、3月20日(日)に浪江町で開催予定であったライヴ〈JA浪江 しらうお祭り〉が中止となることもあわせて発表された。各情報の詳細に関しては公式HPにてチェックしよう。
最後のMCにて佐々木彩夏からは、「すごく楽しい時間をみなさまと共有できてよかったなと思います!私たちの仲も深まってきたし、ファンのみんなが推しのペンライトを光らせてくれていて、いろんなところから皆さんが集まってくれているんだと感じることができ、皆さんとの距離も深まってきた感じがします。私たちらしさ、みんならしさ、私たちにできるライヴらしさをもっと追求していけたらいいなと思いました!皆さん今日は本当にありがとうございました!」と会場に来てくれた人たちへの感謝と、これからの浪江女子発組合としてのヴィジョンを述べ、〈あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)〉を締めくくった。 写真: RYOHEI TSUKADA