テナー・サックス奏者の
ジョシュア・レッドマンが、2023年に移籍したブルーノート・レコードから2作目となる『ワーズ・フォール・ショート』を6月20日(金)に発表します。アルバムからの先行シングル「メッセージ・トゥ・アンセンド」が公開中です。
2023年に発表されたブルーノート移籍第1作は、ガブリエル・カヴァッサ(vo)をフィーチャーした自身初のヴォーカル・プロジェクト『
ホエア・アー・ウィー』でした。2年ぶりの新作には、ポール・コーニッシュ(p)、
フィリップ・ノリス(b)、ナジル・エボ(ds)という若手の精鋭ミュージシャンを集めた現在のレギュラー・カルテットを中心に、2024年11月30日から12月2日まで米・ニューヨークのオクターヴン・オーディオで録音した全8曲を収録しています。このメンバーでライヴを重ねるうちに新作のインスピレーションが湧き、サウンドチェックの時間を利用してアイディアを練ったという本人の言葉どおり、収録曲はすべて書き下ろしの新曲。このうち3曲には、
メリッサ・アルダナ(ts)、スカイラー・タン(tp)、前作に大きく貢献したガブリエル・カヴァッサ(vo)をゲストとして迎えています。
人間の不完全性の美しさがテーマだという本作では、これまで以上に楽曲やフレージングにリリカルな表現が見られます。楽曲のアイディア自体はコロナ禍にできていたという彼は、本作のいきさつについて「サウンドチェックの時、とある曲をプレイしてみようと思ったんだ。いい感じだったから、“もう一度やってみよう”とメンバーに言った。10分ほどで3曲ほど演奏して、“アルバムの準備はできた”と気づいたんだ。バンドを率いる時のアプローチはずっと変わっていない。最高のミュージシャンたちとプレイしているからね。彼らはあらゆるジャズのボキャブラリーを習得しているだけではなく、優れた聞き手でもあり、コラボレーターでもある。つまり、グループの即興演奏と集団的な相互作用を通して、個々の才能を表現する方法をみんな知っているんだ」と語っています。また、アルバムの内容については「私たちは未来がどうなるのかという大きな問いに直面している。言語への数学的なアプローチは、“知的”“生産的”“創造的”とはどういうことなのか、という問いさえも私たちに突きつけてくる。私は根っからのヒューマニストであり、言葉の影、テクノロジーでは捉えきれないものを信じているんだ」とコメントしています。
Photo by Jen Rosenstein