長編デビュー作『
ゴッズ・オウン・カントリー』でその繊細な手腕を高く評価された
フランシス・リー監督の最新作映画『AMMONITE(原題)』が、邦題『アンモナイトの目覚め』として、4月9日(金)より東京・TOHO シネマズ シャンテほかにて全国順次ロードショー決定。ポスター・ヴィジュアルと予告編が公開されています。
2020年、開催を見送られた第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャル・セレクションに選ばれ、第45回トロント国際映画祭で「ようやく観ることができる!」と観客の熱気が最高潮に高まり、アカデミー賞最有力の賞賛を集める話題作。
注目のキャストには、四半世紀にわたって世界の映画界の中心的存在と称えられるアカデミー賞女優
ケイト・ウィンスレットと、26歳にしてその鮮烈な演技でアカデミー賞4度のノミネートを誇る
シアーシャ・ローナンが初共演。世に忘れられた古生物学者メアリーと、裕福な化石収集家の妻シャーロットという、真逆でありながら、ともに孤独を抱えた女性を演じた2人は、アカデミー賞大本命との呼び声も高く、映画ファンなら見逃せない演技合戦が、観客を圧倒します。
女性の生きやすい世の中を創り出そうとする時流に乗って、歴史に埋もれながらも自分を貫いた実在の古生物学者メアリーにスポットライトを当て物語を紡いだのは、長編デビュー作『ゴッズ・オウン・カントリー』でその繊細な手腕を高く評価されたフランシス・リー監督。本作は彼の長編2作目ですが、ケイト・ウィンスレット、シアーシャ・ローナンという最高峰のキャスティング(すべて監督の第一希望)や、プロデューサーに『
英国王のスピーチ』『
SHAME -シェイム-』『
LION / ライオン 〜25 年目のただいま〜』の
イアン・カニングが付いていることからも、映画界での監督への注目度の高さがうかがえます。
ポスターでは、それぞれ違う境遇で孤独を抱えて生きてきたメアリーとシャーロットの姿が描かれ、キャッチコピーの「見つけて、泥の中の私を。」という言葉が2人の切実な想いを想起させます。また予告編では、大英博物館に自身が掘り出した化石が飾られながらも日が当たらない生活をおくるメアリーと、体が弱く夫に邪険にされるシャーロットの出会い、正反対な2人が化石を通じて惹かれ合い変わっていく姿が美しい映像と叙情的な音楽にのせて語られます。
メアリーとシャーロット、魂の奥に同じ匂いのする深い孤独と、誰かに自分の真価を見つけてほしいという切なる願いを持つ彼女たち。泥に埋もれた石を見つけ出し、丁寧に時間をかけて磨き上げ、ようやくアンモナイトの化石の本来の価値が輝きだすように、彼女たちが自らの本当の輝きを“発掘”していく姿は、新たな孤独に向き合いながら今を生きる人々の心に、静かに強く染みわたります。
© The British Film Institute, The British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited 2019