“大人げなさ”が炸裂した2ndアルバム『ウチュウノアバレンボー』を携え、大盛況のうちに成功を収めた全国ツアー〈かつしかトリオ LIVE TOUR 2024 ウチュウノアバレンボー（仮）〉。その追加公演となった2024年11月26日（火）に東京国際フォーラム ホールCで行われたコンサートを完全収録した、かつしかトリオ初の映像作品が5月28日（水）にリリースされます。

　フュージョン界のレジェンド“カシオペア”の、元初期メンバーである櫻井哲夫（b）、神保彰（ds）、向谷実（key）による3ピース・バンドの“かつしかトリオ”。全員が60歳を超え、バンド全体では200歳となる3人ですが、その演奏は年齢を微塵も感じさせません。圧倒的な手数と迫力のパフォーマンスで魅せる約2時間のステージは、「軽い感じで演奏できる曲、なんて1曲もないのですけれど……」と向谷がMCで語るほど、冒頭からの技巧と熱量に満ちた演奏に、魅了されること間違いなしです。

　フュージョン・バンドのコンサートの醍醐味のひとつにインプロビゼーション（即興演奏）がありますが、今回のコンサートでも随所にちりばめられ、CDとはまたひと味もふた味も異なる演奏が楽しめる内容となっています。また、ピアノ・ドラム・ベースの各ソロ・パートにも注目してほしいところです。星空の映像をバックにしっとりと聴かせるピアノ・ソロ、表情豊かに楽しませながら圧倒的な手数へと展開しながら魅了するドラム・ソロ、重低音を響かせる迫力のスラップが炸裂するベース・ソロと、それぞれの個性が際立つシーンも見逃せません。

　19台のカメラを駆使し演奏の細部までを余すことなく捉え、コンサートの臨場感はもちろんのこと、その圧倒的なテクニックを堪能できる映像作品となっています。メンバーの手元・足元を狙うカメラではコンサートでは見られない、至近距離の演奏を捉えた映像では、まるで間近でプレイを見ているかのような映像体験ができます。そんなファン垂ぜんの内容に加え、今回のライヴの醍醐味のひとつであった、スクリーンに投影された迫力のVJもダイナミックに捉えられていて、そちらも見逃せないポイントとなっています。

　さらに、本編に加えてここでしか見ることのできない曲作りの様子やリハーサル風景、インタビューを収めた約24分のメイキング映像も特別収録されるので、そちらもお見逃しなく。

　3回目となる全国ツアーの千秋楽ということもあり、よりいっそう気合いのこもった“大人げなさ”が詰まったコンサートを余すことなくパッケージした本作、是非楽しみにしていてください。