ケント・ナガノ(Kent Nagano)と彼が音楽監督を務めるカナダの
モントリオール交響楽団(Montreal Symphony Orchestra)による“ベートーヴェン: 交響曲全集”プロジェクトの6作目にして、完結編となる
『ベートーヴェン: 交響曲第2番&第4番』(SICC-1713 2,400円 + 税)が10月8日(水)に発売されます。
本アルバムは、2014年1月、モントリオール響の本拠地であるメゾン・サンフォニーク・ド・モントリオールでライヴ収録されたもの。これまで同様、固いバチによるティンパニや、対向配置でヴィブラートを控えめにした弦楽パートなど、オリジナル楽器演奏のメソードを取り入れることで、緊張感の高い演奏を実現しています。200年前に書かれた
ベートーヴェンの音楽が21世紀に持つ意味合いを強く意識した、こだわりのケントらしいコンセプトでの制作です。
難聴が悪化し、“ハイリゲンシュタットの遺書”が書かれたのとほぼ同時期に作曲された交響曲第2番は、古典派の枠をはみ出してゆくベートーヴェンの姿を刻印した作品で、全曲にわたって荒々しい響きや予想外の転調などのワイルドさが聴きもの。
シューマンによって“二人の巨人に挟まれたギリシャの乙女”と評された交響曲第4番は、優美さの中に深いロマンティシズムを湛えた名曲です。