ザ・ブリーダーズのメンバーにして、元ピクシーズ、元アンプスの活動でも知られるキム・ディール(Kim Deal)が、ソロ・デビュー・アルバム『Nobody Loves You More』を「4AD」より11月22日(金)にリリースすることを発表。あわせて、アルバムからの先行曲「Crystal Breath」を、2023年に金沢21世紀美術館にて個展を開くなど、注目を浴びるべネズエラ系アメリカ人アート・ディレクターであるアレックス・ダ・コルテによるミュージック・ビデオとともに公開しています。
昨年、オルタナロックの名盤『Last Splash』の30周年記念盤がリリースされたことでも注目されたキム・ディール。ソロ活動はこれが初めてではなく、2013年に7インチ・レコード・シリーズをセルフリリースしていますが、ソロ・アルバムという形は本作『Nobody Loves You More』が初となります。
『Nobody Loves You More』は、芸術に対する彼女の綿密なアプローチに沿って、数年にわたり洗練されてきました。最も古い曲である「Are You Mine?」と「Wish I Was」は、彼女がピクシーズの〈Lost Cities〉ツアーを終えてロサンゼルスに移った直後の2011年に作曲され、元々レコーディングされていたもの。そして最後のレコーディングは、今年5月の訃報が世界中に衝撃を与えた、彼女の親友でもあるスティーヴ・アルビニとともに2022年11月に実行。アルビニは、シカゴにある自身のElectrical Audioスタジオでアルバムの最後を飾る曲「A Good Time Pushed」を手掛けました。
フロリダでの両親との冬の休暇についての「Summerland」、ウェディング・バンドによる「Margaritaville」のカヴァー「Coast」、母親の認知症についての「Are You Mine?」など、どの曲にもストーリーがある自伝的な本作。全体を通して、彼女のキャリアのハイライトを物語るだけでなく、カート・コバーンからオリヴィア・ロドリゴのような世代を超えたミュージシャンにも影響を与えた、キム・ディールの音楽の歴史における確固たる重要性を示していると言えます。