金属恵比須が、今年、
プロビデンス〜
那由他計画の塚田円と
烏頭の大和田千弘という2人の鍵盤奏者をそれぞれ迎えて行なった2公演を1枚の音盤にパッケージしたライヴ・アルバム『邪神〈ライヴ〉覚醒2024』を12月11日(水)にリリースします。
プログレッシヴ・ロックの先駆者としてプロビデンスでメジャー・デビュー、現在は自身のバンド“那由他計画”を率いる塚田円を迎えた4月27日開催の〈猟奇爛漫FEST Vol.6〉と、アヴァンギャルドの新鋭にして孤高の頂を目指すバンド“烏頭”のピアニスト大和田千弘を“召喚”した8月開催の〈邪神“大和田千弘”覚醒〉。プログレの聖地・東京吉祥寺「シルバーエレファント」で開催された両公演は、通常の金属恵比須のライヴとは異なる演出とアレンジ、そして選ばれた異色のセットリストで観客を魅了したうえ、金属恵比須の新たな魅力、可能性をも暗示するものでした。
2023年11月、金属恵比須は
宮嶋健一(key)の活動休止と栗谷秀貴(b)の脱退を公式に発表しました。過去よりメンバーの変更はあったものの、暫くは順調な活動をしていただけに、バンドの危機に直面した金属恵比須。プログレッシヴ・ロック・バンドはその音楽性から、メンバーの入れ替わりは常ではあるものの、バンド大変革期にあたりリーダーの高木大地が考えた奇策が上述の異色ライヴとなります。
ライヴ・アルバムとしては『
Official Bootleg Vol.2 キンゾク20年の大躍進ライヴ』以来3年ぶりのリリース。前回の収録が2016年だったので実に8年ぶりのライヴの姿をパッケージした本作は、新たに加入した若き20代ベーシスト・埜咲ロクロウの初参加作品でもあります。また、キーボード不在期間のため、4人編成での貴重なテイクを収録(「罪つくりなひと」)しているのも特筆すべきところです。
今回ゲスト参加した塚田円は『
ハリガネムシ』発表時からの金属恵比須ファンを公言しており、「私だったらこんなキーボードを弾く」とファン目線から提示された完璧なキーボードアレンジを披露。塚田のペンによる「覚醒のためのキーボード・ソロ」が初収録されているのも貴重です。
一方のゲスト、大和田千弘は従来のキーボードによるアレンジをすべてピアノで表現。これに伴い、金属恵比須の楽曲を新たにアレンジしており、特に「紅葉狩」では現代音楽を彷彿とさせる複雑なプレイを披露。荒ぶる演奏で初見の恵比須ファンを圧倒するとともに、斬新なピアノは楽曲に異なる魅力を与えています。