7月に発売されたスペシャル・ベスト・アルバム
『I LOVE YOU -now & forever-』が3週連続オリコンウィークリーチャート1位を記録、現在もロング・セールス中の
桑田佳祐。そんな桑田による約5年ぶりの全国ツアーが9月15日(土)、16日(日)の2デイズで行なわれた宮城「セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)」公演よりスタート。このツアーは、大晦日の横浜アリーナでの年越しライヴまで全10ヵ所・22公演を開催!
東日本大震災からちょうど半年後、さらに、桑田自身も病気療養から復帰して初のライヴ、また会場となったセキスイハイムスーパーアリーナも震災後初のライヴ開催……と、いくつもの大切な意味合いを持つこととなった、かの〈宮城ライブ〜明日へのマーチ!!〜〉では「必ずまた帰ってきます」と力強く語った桑田。今回のライヴでは「久しぶり。一年ぶり! やっぱり皮切りはここからでしょう」「私もツアーができるようになりました。故郷仙台ありがとう!」とMC、会場からは溢れんばかりの声援と拍手が巻き起こりました!
今年でソロ活動開始から25年となる桑田。スペシャル・ベスト・アルバムはそんなソロ・ワークスの集大成的な意味合いを含んでいましたが、ライヴも名曲&ヒット曲のオンパレード! 新曲「愛しい人へ捧ぐ歌」「幸せのラストダンス」、さらには「波乗りジョニー」と新旧のヒット曲に加え、昨年の宮城ライブを象徴的に彩った「Let's try again 〜kuwata keisuke ver.〜」も1年ぶりに会場へ響き渡りました。
また、圧巻だったのは、夏目漱石、太宰 治、芥川龍之介といった日本文学の名だたる文豪の作品とコラボレートした大作「声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉」。10人もの文豪たちの魂を現代に甦らせるべく、ミュージカルともロック・オペラとも言える壮大なパフォーマンスで観客を圧倒。その他、“日本”を感じさせる演出が施される箇所などもあり、新たに進化したパフォーマンス、そしてステージングが披露されました。
会場には、昨年、宮城ライブ開催に合わせて、全国の思いが結集し会場周辺にできあがった“虹の広場”が今年も登場。東北各地から集まった出店が並び、櫓がたてられ、縁日のような雰囲気でお客さんを迎える。昨年同様、無数の提灯も飾られましたが、チャリティとして全国から寄贈された昨年とは逆に、今年は桑田からの感謝の気持ちを表したものに。終演後は、その提灯と仙台の七夕祭りの飾りを再利用した灯篭に明かりが燈り、集まったオーディエンスを見送りました。