これぞカルト・バンドの真骨頂、70年代のアメリカン・ロック・シーンにおいて、サザンR&Bやブギ、カントリーなど様々なテイストを消化した豪快かつファンキーなロック・サウンドで熱狂的な信者を世界中に持つロック・バンド、
リトル・フィート(Little Feat)。この度、彼らが発表した2枚の最高傑作『
セイリン・シューズ』と『
ディキシー・チキン』が、最新リマスター音源&多くの未発表曲を含む貴重な音源を収録したデラックス・エディションとなって登場。海外で6月23日(金)にリリースされるこの作品が、日本盤としても6月28日(水)に発売されることが決定しています。また、このデラックス・エディションより、未発表デモ音源2曲(「セイリン・シューズ(デモ)」と「ディキシー・チキン(オルタネイト・ヴァージョン)」)が先行配信されています。
1972年に発表した『セイリン・シューズ』は、シンガー / ギタリストの
ローウェル・ジョージ、ドラマーの
リチャード・ヘイワード、キーボードの
ビル・ペイン、そして
ロイ・エストラーダというバンド結成時のオリジナル・メンバーの4人によって制作された、リトル・フィートの2枚目のアルバム。
テッド・テンプルマンがプロデュースを務め、ジャケットのアートワークに、ほぼ全てのリトル・フィートのアルバムのアートワークを手掛けたイラストレーター、ネオン・パークを初めて起用した作品でもあります。
『
セイリン・シューズ (デラックス・エディション)』は、最新リマスターを施したオリジナル・アルバム収録曲で幕を開け、「イージー・トゥ・スリップ」やアルバム・タイトル曲「セイリン・シューズ」といったバンドを代表する楽曲を始め、1971年発表のセルフ・タイトル・デビュー・アルバムにも収録されていた「ウィリン」のアップデート・ヴァージョンが収録されています。また、このデラックス・エディションには、アルバムのレコーディングからのアウトテイクが初めて収録となり、「コールド・コールド・コールド」「アポリティカル・ブルース」「ウィリン」の別ヴァージョンも楽しむことができます。
さらに、リトル・フィートが数々のオーディエンスを魅了してきた魔法のようなライヴ・パフォーマンスにもスポットライトを当てています。ここには、これまで世に出ることもなく未発表となっていた1971年8月28日のロサンゼルスのパラディウムで開催された公演時のライヴ・レコーディング音源が収録。このライヴ・セットは、バンドのオリジナル・ラインナップによる、現存する唯一のマルチ・トラック録音によるもの。セットリストは、『セイリン・シューズ』からの楽曲(「トライプ・フェイス・ブギー」「ティーンエイジ・ナーヴァス・ブレイクダウン」)や『
リトル・フィート・ファースト』収録楽曲(「ハンバーガー・ミッドナイト」「スネークス・オン・エヴリシング」)で構成されています。また、ローリングストーン誌で主任編集者を務める著名な音楽ジャーナリスト、
デヴィッド・フリックによる詳細なライナーノーツを掲載したブックレットも同梱されています。
『ディキシー・チキン』は、1973年に発表されたバンドの3枚目の作品で、新たなバンド編成と、進化したリトル・フィート・サウンドを堪能することのできる1枚。このアルバムで、新たなメンバー、ギターの
ポール・バレール、パーカッショニストの
サム・クレイトン、そしてエストラーダの後任として参加したベーシスト、
ケニー・グラッドニーという新たな3名のメンバーを迎え、ニュー・オリンズ・スタイルのファンクへとそのサウンドを昇華させました。
『
ディキシー・チキン (デラックス・エディション)』は、「トゥー・トレインズ」「ファット・マン・イン・ザ・バスタブ」などのクラシック・ソングと、アルバム・タイトル曲「ディキシー・チキン」を始めとするオリジナル・アルバム収録曲に最新リマスターを施した音源が収録されています。さらに、本エディションには、新たなバンド編成となってパフォーマンスされた「ロール・エム・イージー」「
オン・ユア・ウェイ・ダウン」「ジュリエット」の別ヴァージョンを含む、これまで未発表だったスタジオ録音音源も収録されています。さらに、未発表のライヴ音源は、1973年3月1日にボストンのポールズ・モールでの公演を録音したもの。これら音源は、『ディキシー・チキン』の収録曲(「トゥー・トレインズ」「ウォーキン・オール・ナイト」)や、初期のアルバムからの楽曲(「ウィリン」「ガット・ノー・シャドウ」)をフィーチャーしています。さらに、
グレイトフル・デッドのパブリシストとして音楽キャリアを積んだ音楽ジャーナリスト、デニス・マクナリーによるライナーノーツが同梱となるのも注目です。
リトル・フィートは、この秋〈ジ・アルバム・ツアー〉と題して、これらデラックス・エディションのリリースを祝したツアーを開催します。ツアーは、選りすぐりの会場で各アルバムを一夜ごとに完全網羅する2デイズ公演の形となります(第一夜は『セイリン・シューズ』、第二夜は『ディキシー・チキン』)。〈ジ・アルバム・ツアー〉に先行し、現在バンドは〈ブギー・ユア・スプリング・アウェイ・ツアー〉の真っただ中で、4月27日(木)のノース・カロライナでの〈マール・フェス〉への特別出演と、6月25日(日)にマサチューセッツ州で行われる〈グリーン・リバー・フェスティヴァル〉への出演を控え、アメリカ東海岸を旅しています。その後少し休暇をはさみ、バンドは7月12日(水)のアトランタから、再び〈ブギー・ユア・スプリング・アウェイ・ツアー〉の旅路に戻り、8月19日(土)のメリーランド州で開催の〈ホット・オーガスト・ミュージック・フェスティヴァル〉への出演を経て、夏のツアー日程を終了させる予定です。