今注目すべきドイツのエレクトロニカ系レーベル“MORR MUSIC”からリリースされた、スローダイヴのトリビュート・アルバムやGuitarの『Sunkissed』などの例からも分かるように、ここ最近になって、エレクトロニカ側から轟音ギター系インディー・ロックのムーヴメント“シューゲイザー”へと接近したサウンドを表現するバンドが徐々に増えてきましたが、今回ご紹介する、フランス出身のバンド“M83”も、そんなバンドのひとつ。

　このウミヘビ座にある渦巻き銀河からその名を命名したという“M83”は、Anthony GonzalezとNicolas Fromageauの2人によって結成されたユニットだそうで、前作『M83』ではエレクトロ・ミュージック然としたサウンドを聴かせてくれていたものの、昨年リリースされた2ndアルバム『Dead Cities, Red Seas & Lost Ghosts』(写真)では、ギター・ノイズやストリングスなどを加えた、劇的で壮大なスケール感を増したエレクトロ・シューゲイザー・サウンドへと変貌。残念ながら、その話題作は日本盤化されていないのですが、そのメランコリックなメロディ溢れたサウンドは、過去の例から言っても、日本でも十分に通用するものなゆえ、是非とも皆さんにも聴いて欲しいもの。日本でも最近になって輸入盤が流通し始めたので、手に入れられる可能性も若干高くなりつつある今作でありますが、どうせ今から購入するなら、2月10日に本国フランスにて再リリースされる、ボーナス・ディスク付限定盤の購入を検討してみてはいかがでしょうか？　どうやら、そのボーナス・ディスクにはリミックス曲を中心にした楽曲が収録される予定だそうなので、もちろん、すでに購入済みの方も要チェックを忘れずに！　ここ数年にリリースされたエレクトロ・シューゲイザーの名作（Guitar『Sunkissed』やマニトバ『アップ・イン・フレイムス』）に感動した方であれば即買いすること間違いなしな今作。是非とも皆様も一聴のほどを！　マジでオススメですよ！