1991年4月にリリースされた
マッシヴ・アタック(Massive Attack)の歴史的名盤『ブルー・ラインズ』。ソウル、ヒップホップ、パンクなど多様な音楽の影響を見事なブレイク・ビーツ、サンプリング、ラップ、生楽器演奏の融合で昇華したこの作品はイギリスのみならず世界の音楽シーンに衝撃を与え、今でも大きな影響を与え続けています。
そして今、この『ブルー・ラインズ』がバンド自身のブリストルのスタジオでオリジナル・テープから新しくミックスされ、全面的にマスターをし直された“2012 Mix”として生まれ変わり、『ブルー・ラインズ(2012ミックス&マスター・エディション)』として、音質にも徹底的にこだわり、特製の封筒に入れられたコレクタブルな限定パッケージでリリースされました。
イギリスの音楽誌オブザーバーは今回のリリースにあたり、10月号で「どのようにして『ブルー・ラインズ』がイギリスのポップの未来の青写真となったか」という見出しでこの作品が現在まで音楽シーンに与え続けている影響について特集記事を掲載しています。
またイギリスのジャーナリスト、ジョン・ロブが、今回のリリースにあたって発表したエッセイの中で、この作品の生まれた背景や魅力について次のように書いています。(以下抜粋)
「80年代、ブリストルのアンダー・グラウンド・パーティ・シーンの中心をなしていたのは、ワイルド・バンチと呼ばれる、社会に適応できない若者達だった。マッシヴ・アタックはそこから派生し、結成された。ワイルド・バンチは、当時のブリストルでは最大のサウンド・システムを誇り、大きなパーティ会場を盛り上げていた。その中心を担っていたマッシヴ・アタックの一時メンバーだった音楽フリークの中にはトリッキーがいた。マドンナ、ビョークらのプロデュースを手掛け、自らもソウルIIソウルのメンバーだったネリー・フーパーもいた。それはまさにクリエイティブな集団だった」
「重苦しいダークさを放ちながらも、折衷的かつ美しい、まさに画期的な作品。『ブルー・ラインズ』以前と以降では、音楽は同じではいられなかった。『ブルー・ラインズ』の大胆不敵な旅にいざなわれたアーティストの多くが、そこにある豊かな音楽的影響と音の冒険を心から楽しむ機会を得てしまったから。この時代より10年早く届けられてしまった21世紀最初のアルバムが、未来への指標を示す1枚であることはおそらく間違いない」 『ブルー・ラインズ(2012ミックス&マスター・エディション)』では、そんな名盤が新たな音で鮮やかに蘇ります。リリース形態は
【通常盤:CD1枚組】、
【デラックス・コレクション】の2通り。【デラックス・コレクション】にはアルバムが、CD、96K / 24bitの高解像度の音源ファイルを収めたDVD、2枚の180g重量盤LP、という3つの形態で収録され、『ブルー・ラインズ』のために作られた宣伝ポスターの復刻版も封入されています。【通常盤】はCDサイズ、【デラックス・コレクション】はLPサイズの、オリジナル・アートワークがスクリーン印刷された特製の封筒型パッケージに収められる。音源の配信も行われるが、この【通常盤】【デラックス・コレクション】は両方とも完全生産限定なのでご注意を。