近年の国内外でのシティ・ポップ・ムーヴメントや歌謡ポップ・リヴァイヴァルにおいて再評価を高めている
松原みき。そのラスト・アルバムとなる『WINK』が、初回生産限定盤として初復刻リリースされることになりました。
1979年のデビュー曲「真夜中のドア〜Stay With Me」は、これまでも
広瀬香美、
八神純子や
岩崎宏美ら多くの歌手にカヴァーされ、
GTS feat.
MELODIE SEXTON「Stay With Me」や
インコグニートの
ブルーイによる「真夜中のドア(Stay with me Incognito bounce to the ounce mix)」などハウス / クラブ・シーンにもキラー・アイテムとして影響を与えていましたが、2020年にインドネシアのヒジャブをかぶったキュートな歌手 / YouTuberのRainych(レイニッチ)がカヴァーすると、その人気が再燃。Spotifyグローバルバイラルチャートで18日連続世界1位を記録するなど、
竹内まりやの「Plastic Love」とともにシティ・ポップ・ムーヴメントの代表曲として広く知られるところとなりました。
この度復刻となる『WINK』は、ビクター移籍後の1988年に発表した9枚目のオリジナル・アルバムで、ビクターでは唯一となるラスト・アルバム。当時はレコードからCDへの移行期で、LP、CD、カセットテープの3種の形態でリリースされましたが、LPは現在入手困難となっており、当時のオリジナル盤のジャケットおよびブックレットの色味をできる限り当時の印刷に近づけて再現するなど、こだわりをもった初回生産限定復刻盤となります。
スイングアウト・シスターあたりのUKポップ・ファンクを彷彿とさせる派手なシンセ・リフが印象的な、
林哲司作曲のアーバン・ダンス・チューンでシングル曲にもなった「IN THE ROOM」をはじめ、同シングルのB面となった「女神の右手」、
村田和人によるジャジィなシティ・ポップ「ハートの鍵貸します」などA、B面それぞれ5曲の計10曲を収録。トータルアレンジは
鷺巣詩郎が担当。演奏には、
美乃家セントラル・ステイションの
土屋潔(g)、
六川正彦(b)、
ザ・スクエアを抜けた
長谷部徹(ds)、
斉藤ノヴ(perc)、
上田正樹&
サウス・トゥ・サウス出身の
中西康晴(key)、さらには
数原晋(tp)、
荒木敏男(tp)、
西山健治(tb)、
ジェイク・H.コンセプション(as)らのホーン・セクションが名を連ね、
山下達郎バンドの佐野久美、村田和人、
杉真理、
羽場仁志、CHOCOLATE LIPSの
藤原美穂、
TOPSの山際祥子、館野江里子といった面々がバック・コーラスを務めるなど、豪華なミュージシャンたちが参加しています。
なお、本作は全国流通盤ながら、4月23日(土)に開催される「RECORD STORE DAY 2022」の対象タイトルとして発売されるため、事前予約不可、発売日当日は取り扱い店舗でのみ購入可能となり、オンライン販売は当日深夜24時より解禁。昨年11月の「レコードの日」対象タイトルとして、7インチ・シングル「IN THE ROOM / ハートの鍵貸します」をリリースしましたが、『WINK』はそれに続く松原作品のアナログ・リリースとなり、世界的な評価が高まり続けている松原みきのレア・アイテムとして、大きく注目されそうです。