イギリスの作曲家 / DJ / プロデューサー / リミキサーの
マシュー・ハーバート(Matthew Herbert)が、ニュー・アルバム『The Horse』を5月26日(金)に発表します。『The Horse』はタイトルどおり、馬を中心に据えた作品で、馬から作った楽器や馬関連の音源をレコーディングで使用しています。
サンズ・オブ・ケメットのチューバ奏者、
テオン・クロスをフィーチャーした、アルバムからのリード・トラック「The Horse Has A Voice」が公開されています。
このプロジェクトは、音を探求するために、可能なかぎり大きな動物の骨格を探すことから始まりました。ハーバートが手に入れた馬の骨格は、たんなる生音源ではなく、やがてさまざまな角度からインスピレーションの源となりました。このアルバムは、人間の音楽の進化を表現したもので、馬の大腿骨から作られた特注のフルート、肋骨と毛から作られた弓による、原始的な演奏で幕を開けます。中盤では、骨盤に張ったガット弦の生弦の儀式的な響きが、持続的な作曲の組曲へと続き、壮大かつ推進力のある激しいエレクトロニックとアコースティックの融合へと展開。エレクトロニック、コンテンポラリー・クラシカル、ジャズなど、ハーバートの幅広い音楽性を物語るアルバムとなっています。
また、馬と人間の長年にわたる関係がアルバムの重要な焦点となりました。北スペインの古代洞窟壁画の前で残響音を録音したり、1913年に女性参政権運動家のエミリー・デイヴィソンがジョージ5世の競走馬に踏みつけられたエプソン競馬場での録音など、6,900以上のさまざまな馬に関連する音をハーバートはこのアルバムのために集めました。
レコーディングには、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラをはじめ、サンズ・オブ・ケメットの
シャバカ・ハッチングスとテオン・クロス、
エヴァン・パーカー、
ダニーロ・ペレス、ポーラーベアのセブ・ロッチフォード、
ココロコのエドワード・ワキリ・ヒックらが参加。エラ・ケイとレバノンのベイルートを拠点に活動するラナ・エイドがサウンド・デザインを担当しています。
Photo by Eva Vermandel