斬新なアプローチで、クラシックとエレクトロニカを融合したポスト・クラシカルのカリスマ作曲家として活躍する
マックス・リヒター(Max Richter)が、アルバム『ニュー・フォー・シーズンズ ヴィヴァルディ・リコンポーズド』を6月10日(金)に発表します。このアルバムは、リヒターが2012年に発表したヴィヴァルディ「四季」の再構築アルバム『
25%のヴィヴァルディ(RECOMPOSED BY マックス・リヒター)』の10周年を記念して、同アルバムを再録音したもの。アルバム発売に先駆けて、先行トラック「スプリング1」が公開されています。
「新録音のきっかけは、ピリオド楽器(オリジナル楽器)によるこの曲の演奏を聴いたことでした」「ヴィヴァルディ当時のパレットを『リコンポーズド』に応用しました」とリヒターは語っています。今回の新録音では、ガット弦とバロック弓を使用した弦楽器を使用。「ピリオド楽器は、硬質でエッジが効いています。ちょっとパンク・ロック的なところもあって、すごいんですよ」。さらにリヒターは、自身が演奏するシンセサイザーも見直したと言います。「シンセのストラディバリウスともいえる70年代のモーグを使いました。ピリオド楽器とピリオド・シンセの共演です」
共演は、ヨーロッパ初の多様な民族が過半数を占めるオーケストラとして、クラシック音楽の変革と多様性を体現している“チネケ!オーケストラ”。リヒターの言葉を借りれば、彼らは「私たちが生きている世界の現実をアンサンブルでどう反映できるのか、クラシック音楽界の道を照らす灯台」です。ソリストにはアメリカの若手ヴァイオリニスト、エレナ・ウリオステを起用。その演奏は作品に「あきらかにぴったりだった」とリヒターと絶賛しています。「彼らは若く、その分、未来と一緒に仕事をしているような気がします」。
©Jennifer McCord