19歳の時にドイツ音楽コンクールで優勝し、同世代のチェリストの中でもっとも将来を嘱望されている
マキシミリアン・ホルヌング(Maximilian Hornung)の最新作
『ハイドン: チェロ協奏曲第1番&第2番、アザラシヴィリ: チェロ協奏曲』(SICC-30230 2,600円 + 税)が6月24日(水)にリリースされます。
2014年3月、日本ツアーの直前にベルリンでレコーディングされた本作は、チェリストのベーシック・レパートリーたる名曲、
ハイドンの2つの協奏曲を収録。ホルヌングにとっては、
ドヴォルザークのチェロ協奏曲以来、2枚目の協奏曲アルバムとなります。共演は、生き生きとした創造性あふれるリズム感を持ち、ピリオド楽器の演奏様式を取り入れたソニー・クラシカルへの
シューベルト交響曲チクルスも注目を浴びているアントネッロ・マナコルダ(Antonello Manacorda)指揮
カンマーアカデミー・ポツダム(Kammerakademie Potsdam)。明快で躍動感にあふれた両端楽章、優美な歌心による中間楽章と、ホルヌングとオーケストラの和やかな共演によって、ハイドンの2曲が魅力的な作品として描き出されています。
そしてハイドンの間には、ジョージア、トビリシ出身の
ヴァージャ・アザラシヴィリ(1936〜)のチェロ協奏曲を収録。ギア・カンチェリと同郷でグルジア民族音楽の伝統を守り続けているアザラシヴィリの作品は、1970年に書かれ、ホルヌングによると“ショスタコーヴィチ、ストラヴィンスキー、 メシアンとフランス音楽を併せ持つような作品”。2002年に師のイサカーゼとトビリシを訪れた折、作曲者の前で弾き、それ以来ホルヌングにとって最重要なレパートリーとなっている作品です。
ホルヌングは2014年4月、東京・春の音楽祭を含む初のリサイタル・ツアーでの来日で河村尚子と共演し、“伸び伸びとして中身の濃い音”“魅力的な音や技巧が全開”と称賛されています。さらに2014年8月、サロネン&フィルハーモニア管と共演した「ドン・キホーテ」でのザルツブルク音楽祭デビューは、“ロストロポーヴィチとカラヤンの伝説的な名演に匹敵するほどの表現力の豊かさと美しい音色”と絶賛を受け、今もっとも輝いているチェリストとしての地位を確固たるものにしています。7月には来日し、
紀尾井シンフォニエッタ東京、ハンスイェルク・シェレンベルガー指揮の群馬交響楽団との共演も予定されています(※紀尾井ホールでの公演はチケット予定枚数終了)。