ガールズ・メタル・トリオ、
Mellows の1stアルバム『
alloy 』が6月6日(木)にリリースされます。
Mio(vo)、Sally(g)とGINA(g)からなるMellowsは“CUTE METAL”を掲げた、新進気鋭のバンド。ヴォーカルを担当するMioはex.
PASSPO☆ のメンバー(
増井みお )。PASSPO☆と言えば、ライヴのサポートに日本のスラッシュ・メタルを代表するバンド、
UNITED の故・横山明裕(b)を筆頭とする、メタル界隈から集結した人選でも話題を呼んだアイドル・グループ。
そのメタルの血はMellowsの音楽にも受け継がれ、ツイン・ギター編成に顕著に表れています。幼少の頃からジャパメタに慣れ親しんできたSally、囁揺的音楽集団AsMRやBabBubbleでも活躍するGINAの2人が脇をガッチリと固めています。ソリッドにして重厚なギター・サウンドはMellowsの大きな武器と言えるでしょう。
音楽的にバンドは、ヘヴィ・メタルを主軸にラウド・ロック / ミクスチャー好きにもアピールする要素を持っています。そこにMioのキュート・ヴォイスが乗ることで演奏陣との凄まじいギャップが生まれ、比類なき“CUTE METAL”が誕生するのです。鋼鉄のメタル・サウンドと反比例した声色は時にスウィート、時にミステリアスに語りかけてきます。その破壊力たるや、メタルの範疇に止まらず、ロックやポップスなど幅広いリスナー層に届く訴求力があります。しかも、そこには未体験の新世界が広がっているのです。
今作のオープナー「Candy making」は、不穏なイントロから悲鳴に似た叫び声で始まります。まるでホラー映画のごとき幕開け。それから間髪入れずにヘヴィな音像で聴く者を強襲します。また、野獣じみた男性コーラス、女性の高笑いも響き渡り、奇怪なムードに拍車をかけています。続いてiTune Store“メタル トップソング”日本2位 / オランダ2位の「未完成」は、鍵盤を大胆にフィーチャーしたナンバー。激重音の中に華麗な旋律が舞い踊り、さらにギター、ベース、ドラムと各パートの主張も強く、インスト・パートも迫力抜群です。「POCket.」ではラップを導入したミクスチャー・ロック調のサウンドを展開。スラップ・ベースにギター・ソロが差し込まれたりと、フィジカルを揺さぶる躍動感に満ちたライヴ映え必至の1曲です。
「Rabbit Love it!」は鍵盤やドラムに加えて、アグレッシヴに攻めるギター・サウンドが凄まじいところ。そのヘヴィな音像の中でMioのキュート・ヴォイスは存在感がグッと増しています。ハンドクラップやエレクトロで色付けしたパーティー・チューン「Beat Beast」は、ユニーク極まりないアレンジが聴きどころ。中盤にテーマパーク的なフレーズを設け、聴き手を異世界に誘います。こうした遊び心溢れる仕掛けもMellowsらしいところです。
アルバム後半の「Jumpink!」に入ると、再び嵐が吹き荒れるような超絶ヘヴィな演奏を叩きつけ、聴くものの心臓を鷲掴みにします。ラストを飾る「秘密closet」はザクザクとヘヴィに刻むリフから晴れやかなアコギが鳴り響き、そこにガーリーなMioの歌声が乗ります。緊張と緩和を往来する曲展開、そして、ブルージーな泣きからライトハンドを交えた速弾きギターも炸裂し、ストーリー性豊かなサウンドで聴かせてくれます。
今作は1曲1曲の完成度もさることながら、作品全体を通して没入できるクオリティの高さを誇ります。Mioのヴォーカル、SallyとGINAによるツイン・ギターの相乗効果はメタルの新しい未来を切り拓くポテンシャルを堅持しています。これからのガールズ・メタル・シーンを引っ張る強力新人バンドがこのアルバムを携えて6月6日にワンマン・ライヴを開催します。期待せずにはいられません。
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