マイルス・デイヴィス 2004/09/08掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
最近では『ザ・コンプリート・ジャック・ジョンソン・セッションズ』など、名作が次々にコンプリート・ヴァージョンで発売され、そのたびに第一級の歴史的音源が披露されて注目が集まる“ジャズの帝王”
マイルス・デイヴィス。今回9月29日に予定されているのは
『セヴン・ステップス:ザ・コンプリート・マイルス・デイビス 1963-1964』(SICP-620 \17,640(税込))。
マイルスの1963〜1964年における音源がコンプリートされており、その内容は……
『セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン』
4曲の未発表曲を含む、ロサンゼルス(1963年4月)とニューヨーク(1963年5月)でのレコーディング
『マイルス・デイビス・イン・ヨーロッパ』
2曲の未発表及び3曲の完全な形でのリリースを含む1963年7月フランス録音
『マイ・ファニー・ヴァレンタイン(写真)』『フォア&モア』〜未発表曲「枯葉」を含む1964年フィルハーモニックホールでのコンサートの録音
『マイルス・イン・トーキョー』
1964年7月、ジョージ・コールマンに代わり、サム・リヴァースがサックスで加入した東京公演の録音
『マイルス・イン・ベルリン』
未発表曲「星影のステラ」収録、サックスがウェイン・ショーターに代わった最初の1964年9月録音
という予定。バラード系ナンバーが『マイ・ファニー〜』とアップ系ナンバーが『フォア〜』に集まっているという対比で人気の高いライヴ盤2枚『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』『フォア&モア』のほか、こちらもライヴ盤『マイルス・イン・ベルリン』でマイルスが待ち望んでいたサックスの
ウェイン・ショーターが初参加、
ハービー・ハンコック、
トニー・ウィリアムス、
ロン・カーターら第二の偉大なるクインテットが揃い踏み。なので、この無敵のクインテットが出来上がるまでのドキュメントとしても興味深いボックスですよね。たとえばショーターが決まるまでに参加していた
ジョージ・コールマンや
サム・リヴァースの演奏が収録されており、他のメンバーとの取り合わせなども含め、聴く人によってさまざまな感想があるのでは……?
CD7枚組、布張りのボックス仕様(予定)、おなじみの豪華なブックレットに対訳ブックレットが付くとのこと。これは要注目です!