音楽家・
宮沢和史が、12月17日、東京・江東区の東京都現代美術館にて、著書『BRASIL-SICK(ブラジルシック)』(双葉社)の発売を記念し、記者会見とサイン会を開催しました。
『BRASIL-SICK』は、大ヒット曲「風になりたい」誕生のきっかけとなったブラジル音楽との出会いから現在に至るまでの思いを、自身のエッセイ、対談、写真など、さまざまなかたちで詰め込んだ充実の内容。そして、そのサイン会会場に選んだのは、東京都現代美術館。同館でブラジルの現代美術展『ネオ・トロピカリア ブラジルの創造力』が行なわれていることから、今回の顔合わせが実現することに。
ギターを片手に現われた宮沢が椅子に腰掛け歌ったのは、日本人移民がブラジルに渡ってから100年となる今年を記念した楽曲「足跡のない道」。現在150万人を数え、ブラジル社会の重要な一員となった日系人の苦難の歴史に思いを馳せたこの曲を熱唱し、ブラジルの魅力を「多様な文化と巨大さ、躍動感を目の当たりにして、命の根源 となるものをまだ見つけられずにブラジルに通っています」と語りました。
記者会見後にはサイン会が行なわれ、限定100枚の整理券を入手できたファンと、笑顔で交流。この日が7年ぶりのサイン会とあって、前日には著書とのセットで発行された整理券を求めて朝からファンが美術館前に並び、整理券は10分足らずで完売する勢いだったとか。
今年の7月には、自身のバンドである
GANGA ZUMBA(ガンガ・ズンバ)でのブラジル・ツアーを敢行。帰国後の9月には、ブラジル音楽界の重鎮
ジルベルト・ジルを日本に迎え、横浜で2万人を集めたフリー・コンサートを開催。さらに『BRASIL-SICK』とともに、お薦めのブラジル音楽を集めた企画盤
『Brasil 100』、DVD
『10,000 SAMBA!』 も同時に発売するなど精力的な活動は続き、来る12月31日には『NHK紅白歌合戦』に“日本ブラジル交流年特別企画”として出場も決定! 先人たちへの敬意を込め、そして、これからの日本・ブラジルのさらなる交流を願って駆け抜けた2008年を締めくくります!