プログレ・ファンのみならず、往年の音楽ファンなら誰でも知っている“あのジャケット写真”が生々しく生まれ変わる……！ 泣く子も黙る全面おののき顔、キング・クリムゾン『クリムゾン・キングの宮殿』（写真・1969年）の名ジャケットに絶妙なオマージュをささげた、モルゴーア・クァルテットによるプログレの名曲カヴァー・アルバム『21世紀の精神正常者たち』が6月20日に発売されます。

　名曲「タルカス」のオーケストラ版（吉松 隆・編曲）が大河ドラマで使用されるなど、クラシックのフィールドからのプログレ・カヴァーが話題になる中、今度は、日本を代表する実力派弦楽四重奏団、モルゴーア・クァルテットがプログレの名曲をカヴァー。モルゴーア・クァルテットは、日本の主要オーケストラのトップ奏者で結成され、その優れた活動に対して数々の受賞歴を持つ実力派。クラシックの世界でも他の追随を許さない名プレイヤーの集まりとして知られており、さらにメンバーは4人ともプログレ世代。中でも第1ヴァイオリンの荒井英治は、多感な10代に洗礼を受けたプログレへの思い入れは強く、今回の収録曲すべての編曲を担当。プログレとクラシックの両方を熟知した荒井にしか実現できない、熱のこもったアレンジに仕上がっています。

　荒井自身、「このアルバムには、くれぐれも心してかかるように！」とあまねくプログレ・ファンに気合いの号令！ なによりも、荒井たちのプログレへの深すぎる共感は、如実に演奏に現れており、その本気っぷりは恐ろしいほど……。シャープにしてワイルド、アグレッシヴかつリリカルな演奏は、生ぬるい凡百のカヴァーを蹴散らすパワーに溢れてます！