室井摩耶子 2013/04/24掲載(Last Update:13/05/10 12:30)
92歳を迎えてなお現役として活躍し、話題となっているピアニスト、
室井摩耶子。4月1日に著作
『わがままだって、いいじゃない。』(小学館刊)が刊行されたことを記念し、4月18日東京・港区 汐留ホールにて〈92歳バースデー・トーク・イベント〉を開催。マスコミ向けとなっていたものの、一般のファンも参加し賑やかなイベントとなりました。
TVや各誌にもたびたび登場、“肉食類長寿属”と自ら称して健在ぶりを示している室井摩耶子。自著『わがままだって、いいじゃない。』は自身の過去を振り返り、今を充実して生きることの大切さを語る内容となっています。イベントでは、今となっては聞く機会が失われてしまったように思える美しい日本語で、本とは一味違った楽しいトークを披露。
盛り上がったところで、サプライズのバースデー・ケーキが登場!小さなグランドピアノをかたどったケーキには鍵盤もあしらわれており、それを弾く真似をしてチャーミングな一面も覗かせる室井。その後は本物のピアノで
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「月光」第1楽章と「エリーゼのために」の2曲を披露。彼女ならではの磨き抜かれた音色に、会場は一同感激!最後には、取材カメラマンの要求に快く応じ笑顔を見せたほか、ファンから質問に答えるなどフレンドリーにイベントは終了。
『わがままだって、いいじゃない。』は、彼女の過去に拘泥しない前向きな生き方を活写するとともに、“今を、そして未来を生きる”ということの真の大切さを爽やかに伝えてくれる1冊。ヨーロッパを舞台に活躍したピアニストならではの音楽談義も巧みな語り口でわかりやすく、1人のたおやかな女性としての生き方も魅力たっぷり。音楽ファンのみならずお薦めできる、楽しい読後感の作品に仕上がっています。「年をとるということは、たくさんの宝物を頂くこと…。若返るなんてもったいなくてできないわ。この年になったからこそわかることが、たくさんあるの…。それを少しでも多くの方に伝えるまでは、死ねないわ……」
■2013年4月1日(月)発売
室井摩耶子
『わがままだって、いいじゃない。』
92歳のピアニスト「今日」を生きる
小学館 196頁 税込1,470円