ウィルコのメンバーとしても活躍するギタリストの
ネルス・クライン(Nels Cline)が、ニュー・アルバム『Consentrik Quartet』を3月14日(金)に発表します。クライン(g)、イングリッド・ラウブロック(sax)、
クリス・ライトキャップ(b)、
トム・レイニー(ds)からなる新カルテットが、2024年2月13〜14日と7月27日に米ニューヨーク・ブルックリンのバンカー・スタジオで録音。アルバムからの先行シングル第1弾「The 23」が公開されています。
作曲と即興をシームレスに融合させ、スウィングとアヴァンギャルドのバランスを巧みにとっているアルバムのサウンドは、演奏家としても作曲家としても多才なクラインの真骨頂と言えるもので、「これまでの作品よりもジャズ・グループに近い」とみずから振り返る意欲作となっています。
今から6年ほど前に、ジョン・ゾーンが運営するライヴ・スペース、ザ・ストーンで行われたフリー・インプロヴィゼーションのためにこのメンバーは集まりました。その後すぐにコロナ禍となり、クラインは本作の半分をロックダウン中に作曲。本作について「最初はもっと保守的なアプローチ、つまりもう少し伝統的なアプローチを模索していたんだ。でも時間が経つにつれて、ループしたり、よりファンキーなグルーヴの曲を書いたりするようになった。このバンドは、エフェクトをほとんど使わずに、すべてをシンプルにしようと試みたところから始まった。でもオーバードライブされたギターの音は、テナーサックスの音とぴったり合うと次第に気づいていったんだ」と語っています。
また、今回のメンバーについては、「バンドには地球上でもっとも優れたドラマーの一人、トム・レイニーがいる。(ライトキャップは)本物のベースを弾き、彼にはしっかりした支えになるものがあり、それは深い感覚だ。(ラウブロックは)不可解なコードチェンジを巧みにこなしていて、素晴らしい技量とある種の親密さが組み合わさった素晴らしい演奏だ。彼女の演奏を聴くと、いつも圧倒される。まるでこの作品は彼女のレコードのように聞こえるよ」とコメントしています。
Photo by Nathan West