10月19日に発売された、
ちあきなおみのアルバム『
残映』が、2022年10月31日付オリコン週間アルバムランキング「演歌・歌謡」ジャンルで1位を獲得。その前作となるアルバム『
微吟』も同2位にランクインし、30年前に活動を休止した歌手としては異例の1・2位独占を果たしました。
活動休止から30年の時を経て10月19日に発売されたアルバム『残映』は、いわゆるベストヒット的な楽曲を並べたものではなく、ちあきなおみの奥深い歌唱力・表現力を堪能できる作品を中心に構成した“裏ベスト”ともいえる内容。サブスク、SNSを中心に音楽もファスト化が隆盛を誇る中で、じっくりと聴きこむ必要がある作品のリリースですが、全国のCDショップではパネル展が開催され、ジャズ雑誌から演歌・カラオケ雑誌、AM・FMの各ラジオ局で紹介されるなど、耳の肥えた音楽ファンを中心に再評価。大手通販サイトAmazonでも歌謡曲・演歌ジャンルCD売れ筋ランキング1位『残映』、2位『微吟』が独占するなど大きな反響を得ています。すでに4万枚以上を売り上げた前作『微吟』と、今回の新作とを合わせて歌手・ちあきなおみの“全貌”を堪能できるという趣向も、ランキングの上位独占につながったようです。
昭和歌謡ブームの中で改めて“待望論”が巻き起こる中でも、本人稼働はもちろんテイチクレコードが公開しているアルバム紹介以外には公式のYouTube映像もなく、一貫して“伝説”であり続けるちあきなおみ。新しい元号に切り替わる直前に発売した『微吟』から3年半、令和はじめての作品は文字通り時代や流行を超えた“新しい伝説”の幕開けとなるのかも知れません。