『
おみおくりの作法』の
ウベルト・パゾリーニ監督がちいさな新聞記事から着想を得て映画として完成させた『いつかの君にもわかること』が、2月17日(金)より東京・YEBISU GARDEN CINEMA他にて全国順次公開となります。この度、日常を切り取ったような一時ながらも、胸を締め付けられる親子の会話シーンが公開。併せて、メイキング画像も公開されました。
余命宣告を受けながらも、窓拭き清掃人として働き、たった一人で4歳の息子を育てる33歳のジョン(
ジェームズ・ノートン)は、自分が死ぬ前に幼い息子・マイケルに新たな家族を見つけなければなりませんが、同時に、まだ“死”を理解することができない息子に父親が死んでしまうことを伝えなければなりませんでした。ある日、公園で動かなくなった昆虫を見つけたマイケルは、父親に「歩かせて!」とお願いします。言葉を選びながら、“死”が悲しいことではないと説明するジョンですが、マイケルにはそんなことより大好きなものに興味を移してしまいます……。
ウベルト・パゾリーニ監督は、本作が持つトーンについて「主要な登場人物はそれぞれ非常にドラマチックな状況を抱えているものの、小津安二郎、最近で言えば、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟の作品に見られるような、ストーリーに対し非常に繊細かつ“控えめ”な手法を用い、メロドラマや感情主義とは最大限距離をおくようにしました。このアプローチを取ることで、様式的な華やかさから放たれた直球的な映画製作のスタイルに反映されている」と語り、また、「監督として本作品に臨む上で課題だったのが、非常に幼い子どもと撮影することと、真実味がある感動的な父子関係を演出することでした」と、演出の難しさも明かしています。
感情を抑え、子供が理解できるように一生懸命に言葉を選びながら語りかける父親ジョンを演じるのは、『
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)や『
赤い闇 スターリンの冷たい大地で』(2019)、英国TVドラマ『グランチェスター牧師探偵シドニー・チェンバース』シリーズでの活躍が話題のジェームズ・ノートン。息子マイケルには、本作が映画デビューとなるダニエル・ラモントを起用しています。まるで本当の親子のように寄り添い合うふたりをぜひ劇場でご覧ください。
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