ASIAN KUNG-FU GENERATIONの
後藤正文が設立した「APPLE VINEGAR -Music Award-」の第6回となる2023年のノミネート作品12アルバムが、2月10日(金)にオフィシャル・サイトで発表されました。
「APPLE VINEGAR -Music Award-」は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのフロントマン、後藤正文が2018年に立ち上げた新進気鋭のミュージシャンが発表したアルバムに贈られる作品賞。文学界での芥川賞を参考に、デビュー・アルバムに限らず、ミュージシャンがそのキャリア初期に発表した作品を評価する仕組みを作り、今後の作品制作をサポートする賞金を贈呈することで、若手ミュージシャンを応援できればという思いを持ってスタートしました。同時にリスナーが新しい音楽と出会うきっかけとなれば、という願いも込められています。
第6回となる2023年も、2022年に発表されたアルバムから後藤が12作品をセレクト、3月の選考会を経て大賞を決定します。なお、選考委員は後日発表されます。
また、2022年3月にスタートした、「APPLE VINEGAR -Music Award-」の紹介や、今気になっている音楽やトピックを音楽仲間と語っていくポッドキャスト番組『APPLE VINEGAR -Music+Talk-』では、2月15日(水)、22日(水)、3月1日(水)の3週に渡って、ノミネート作品を紹介していきます。ぜひあわせてチェックしてください。
選考会と授賞式の模様は、今回も「APPLE VINEGAR -Music Award-」のサイトで詳細にレポートされるとのこと。それまでは、ノミネート作品や『APPLE VINEGAR -Music+Talk』を聴きながらお楽しみください。
そして、「APPLE VINEGAR -Music Award-」では、今年もアワードの趣旨にご賛同いただける企業様からの協賛を募集しています。音楽を愛し、一緒に盛り上げていただけるみなさまからのご協力をお待ちしております。詳細は、特設サイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
第6回を迎えた今年の開催に寄せて、後藤のコメントも到着しました。
[コメント]私設音楽賞、APPLE VINEGAR -Music Award-は6回目を迎えました。
協力してくださっているすべての人たちに感謝します。
アワードそのものが持つ権威性には毎度、身を焼かれるようです。ある種の傲慢さを自分のなかに発見せざるを得ない、そういう行いなのだと自覚します。しかし、素晴らしい作品に出会ったときに、素直に「素晴らしい!」と声を上げたいわたしも存在します。アワードの設立に見出した意味や意義と、その権威性と責任、その前で揺れながらここまでやってきました。
昨年のコメントにも引用しましたが、数年前に出会ったアルフォンソ・リンギスの言葉には救われました。「肯定的な評価は確認である。私たちが誰かに“なんて君は美しいのだ!”と言うとき、この発言は、そう言われる人に対して、その人がすでにそうである単なる認識、その人が既に承知していることの再認識として働くのではない。それは人の力を呼び覚まし、駆り立てるのである」(『何も共有していない者たちの共同体』より)。何度でもこの態度に立ち返ること、肯定的な評価のエネルギーを信じること、それだけは続けていくつもりです。
とても網羅できないほどの作品が発表され続けていますが、そのなかから、いくつかの作品を今年も選びました。
それぞれの作品の素晴らしさが、様々な角度に広がるきっかけになることを願います。
APPLE VINEGAR -music award-では、賞金を拠出してくださる法人や団体を募集しています。お力添えいただけましたら幸いです。ご連絡の際は問い合わせフォームよりお願いします。――後藤正文[第6回「APPLE VINEGAR -Music Award-」ノミネート12作品]ANORAK!『ANORAK!』
ID『B1』
松永拓馬『ちがうなにか』
Cwondo『Coloriyo』
優河『言葉のない夜に』
ウ山あまね『ムームート』
大石晴子『脈光』
ゆうらん船『MY REVOLUTION』
Laura day romance『roman candles|憧憬蝋燭』
the hatch『shape of raw to come』
春ねむり『春火燎原』
Kei Matsumaru『The Moon, Its Recollections Abstracted』※アルバム・タイトル アルファベット順