20世紀の前半に活躍したブラジルを代表する作曲家、
エイトル・ヴィラ=ロボスの評伝『ヴィラ=ロボス――ブラジルの大地に歌わせるために』が3月20日に発売されました。著者は、指揮者で日本ヴィラ=ロボス協会初代会長を務める木許裕介です。
この本では、クラシックから、ギターやボサ・ノヴァの領域にも繋がる膨大なヴィラ=ロボスの作品を、激動の生涯や数々の伝説とともに解説。20世紀のブラジルとフランス、そして世界中を旅した作曲家が創造した音楽と魂に迫ります。第I部「生涯と作品」では、ヴィラ=ロボスがきわめて戦略的に構築していった「自身のイメージ」にまつわる伝説を、彼の激動の生涯とともに精密に調査。第II部「作品総論」では、ギターやピアノなどのソロ楽器の作品から、管弦楽曲や合唱などの大規模作品、さらには室内楽、協奏曲、オペラなど多岐にわたるジャンルを網羅するヴィラ=ロボスの膨大な作品の分析を試みています。
木許は日本ヴィラ=ロボス協会初代会長の村方千之に指揮法を師事。イタリアを中心に欧州で研鑽を積み、2018年のBMW国際指揮コンクールで日本人初の第1位優勝を果たしました。また、2017年に日本ヴィラ=ロボス協会第二代会長に就任。駐日ブラジル大使館と協働して日本とブラジルを音楽で繋ぐ企画を精力的にプロデュースしています。