さまざまなグループ / プロジェクトで活躍する
須川崇志(b,vc)、
林正樹(p)、
石若駿(ds)からなるバンクシア・トリオ(Banksia Trio)が、3rdアルバム『
MASKS』を6月21日(水)に発表します。本作は、須川が主宰するレーベル「TSGW Records」からのリリースとなります。
パンデミックの谷間に行なわれたライヴ・ツアーの集大成をスタジオで収録。メンバーのオリジナル楽曲5曲のほか、
菊地雅章(「Drizzling Rain」)、
ニック・ドレイク(「Bird Flew By」)、
ポール・モチアン(「Abacus」)の楽曲と、1945年公開の映画『Thrill of a Romance』の挿入歌として作曲された「I Should Care」をアナログマスター・テープに録音しました。アナログ録音による倍音の豊かさに加えて、高解像のデジタル録音技術もハイブリットに用いることで、きわめて自然なニュアンスの音の表現を獲得しています。
[コメント]ピアノ、ベース、ドラム。どの楽器も1音1音が立ち上がった瞬間から、静寂の中へゆるやかに減衰してゆきます。このたった1音が持つ音響現象そのものにフォーカスして、音が消えてゆくまでのディケイの海にダイブするんです。没頭するように聴いて次の音を紡いでゆくことは、とても内省的な、祈るような作業でもあります。須川崇志、林正樹、石若駿それぞれが持つスピリチュアルで個人的な音世界を、絶妙に共存させながらも音楽そのものは確実に前進してゆく、そんなバンドアンサンブルを楽しんでもらえたら嬉しいです。――須川崇志Photo by Shun Itaba