〈KREVA CONCERT TOUR 2023「NO REASON」〉と題したツアーを6月から7月にかけて仙台、大阪、横浜の3都市で緊急開催をする
KREVA。他にも多数のフェスやイベントへの出演を既に発表しており、先日も東京・渋谷の屋上庭園で開催されたオンライン・ライヴ〈Technics presents “Connect” Online Live at SHIBUYA〉のパッケージ化が発表されたばかり。そんな2023年も変わらず精力的に活動を続けているKREVAが、2023年一発目の新曲「ラッセーラ」を6月9日(金)に配信リリースすることを発表しています。
KREVAは、「青森はダンスの街!」に向け、ダンスへの取り組みを盛り上げたいという青森市の思いを受け、新曲「ラッセーラ」を制作。もともと青森はKREVAにとって自身の出生地であり(母親が弘前市出身)、さらには大切な音楽パートナーである
SONOMIや熊井五郎の出身地でもある縁深い街。本楽曲は、2023年1月21日に東京ドームで開催された「ふるさと祭り東京」(青森ナイト)で青森市観光大使、
BLUE TOKYOのメンバーと青森出身のダンサーたちにより初披露された楽曲でもあり、満を持してのリリースとなります。
これから祭りが始まるという予感を駆り立てる土着的な匂いを帯びた弦楽器とビートが混ざり合うイントロから、KREVAのアグレッシブなラップが王者の風格を全方位に漂わせながらスピットし、KREVAはこの楽曲のトラックメイクにおいて、数種類ある“ねぶた”のお囃子のひとつである“進行”を大胆にサンプリング&ループを組んでいます。“ねぶた”の熱狂をダイレクトに連想させる篠笛の音色が駆け回り、否が応でも高揚感が増幅していき、そのループを軸にしつつ巧妙なコードチェンジでトラック全体をドラマティックに展開、怒涛の迫力で放たれていくラップは青森や“ねぶた”にまつわるワードを絡めながら、“王者であると同時に終わりなき挑戦者”としてのマインドを示しています。そして、“ラッセーラ”というやはり“ねぶた”の象徴的な掛け声が、リスナーの魂を解放するかのように脳内でこだまします。
また、新型コロナウイルスによる影響で、全国の祭りが中止を余儀なくされる中で、“ねぶた”も2020年と2021年は開催できませんでした。2022年には3年ぶりに開催されましたが、パンデミック以降の新しい祭りのあり方が本当の意味で現実のものとなるのは、間もなくやってくる2023年の夏からと言っていいでしょう。だからこそ、このタイミングでKREVAが作り上げた「ラッセーラ」は、かの特別な祭りを心待ちにしている地元の人々にとって歓喜のアンセムとなり、さらに、2023年の夏を生きる様々なリスナーの心に火を灯しエンパワーメントする胆力をこの楽曲は誇っています。
2023年夏、国内有数の伝統と規模を誇る夏祭りである“ねぶた”に敬意を払いながら、決して範囲を限定しないスケール感を湛えたKREVAの純然となる新曲としても「ラッセーラ」は威風堂々と鳴り響くことでしょう。
TEXT: 三宅正一