今年1月に、活動初期の2000年代前半期に発表された2枚のアルバムを編集した『
偽救世主共 + AGAINST AGAIN 』を発表した、神戸のグラインドコア・バンド、
SWARRRM が、8月25日(金)に7thアルバム『焦がせ』をリリースすることを発表。発売に先駆けて、収録曲「香り」のミュージック・ビデオが公開されています。
常に自身を更新し新たな価値観を提示し続けてきたSWARRRMのアルバム『焦がせ』は、彼らのカオス&グラインド思想を軸に、バンド未踏の領域へと突き進む会心のアルバム。前作アルバム『
ゆめをみたの 』から2年という間隔での発表となりますが、「前作以上に」「これまで以上に」といった類の言葉で説明するのが躊躇われるほど、本作が帯ているテーマ、サウンド、色彩は過去作品群とは異質となっています。
近年のアルバム『
こわれはじめる 』『ゆめをみたの』に見られた日本語詞、歌心、侘び寂びといった、“和”の激情的グラインド表現の極みが、本作『焦がせ』はそのジャケットのアートワークからも明らかに変化。このタイトルフォントで「Kogase」という日本語であることが、前作までのフェーズを超えたその先へとバンドが到達したことを示唆しているとも言えます。
サウンド面では、80年代の初期USハードコアの原始的な荒々しさ、90年代のオルタナティヴ・ロックの奥行き、そして2010年以降〜2020年代のインディ・ロック、邦ロックでさえも交差することができる可能性が感じられます。ハードコアパンクやロックの歴史をグラインドコアで塗り替えていくような痛快さ、キラーなギターリフにパワフルな演奏。そして、その音に革新があり、同時にクラシックでもあるという、進化の止まらないSWARRRMというバンドの特異性が感じられる仕上がりです。
本アルバムには新曲群のほか、2022年にリリースされ大きな話題となった
kamomekamome とのスプリット、
KANDARIVAS とのスプリット『LAYERED CHIMERA』の収録曲も本作には収録。これらの既存曲も再ミックスを経てまるで別曲のように生まれ変わっており、両スプリットを所持しているリスナーは、聴き比べを楽しむこともできます。
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