2012年より愛知・豊田市のシンボルのひとつである豊田大橋の橋の下、千石公園にて開催されている〈橋の下世界音楽祭〉が、今年は〈橋の下大盆踊り〉として8月25日(金)、26日(土)、27日(日)に開催されます。その番外編として、〈橋の下大盆踊り〉に出演する韓国のLEENALCHI(イナルチ)の来日公演が8月28日(月)に東京・渋谷 WWWXにて開催。〈SOUL BEAT ASIA in 東京〉と銘打ち、LEENALCHIのほか、
折坂悠太 、
中西レモン &すずめのティアーズ、DJとして大石始がラインナップされています。
LEENALCHIは、韓国の口承伝統芸能、パンソリの詩節を歌うオルタナティヴ・ポップ・バンド。バンド名は、李氏朝鮮時代後期のパンソリの名唱、李捺治(イ・ナルチ)に由来しています。ソロ、合唱、ラップ・ダンスを通して物語を伝える3人の歌い手と2人のベーシストとドラマーの6人で構成されており、バックのビートとベースは80年代のニューウェーブからインスピレーションを受けながら、様々な音楽的要素を再構築し独自のサウンドを創出。現存するパンソリの5つの演目の一つ「水宮歌(スグンガ)」を題材として2020年に発表された1stフル・アルバム『SUGUNGGA』は、第18回韓国大衆音楽賞で「今年のミュージシャン賞」「ベスト・モダン・ロック・ソング賞」など3部門を受賞。リーダーでベーシスト兼プロデューサーのチャン・ヨンギュは、オオブ・プロジェクトやシンシンといったバンドでの活動のほか、韓国映画音楽の第一人者としても知られています。
共演者の折坂悠太は、鳥取生まれで千葉県出身のシンガー・ソングライター。2018年に平成元年生まれならではの極私的な感性で時代を切り取ったアルバム『
平成 』をリリース。CDショップ大賞を受賞するなど、高い評価を受けました。2019年にはフジテレビ系月曜9時枠ドラマ『
監察医 朝顔 』主題歌に「朝顔」が抜擢され、2020年同ドラマのシーズン2の主題歌担当も続投。2021年3月にはミニ・アルバム『
朝顔 』をリリース、同年10月にはアルバム『
心理 』を発表しています。今年6月30日には“音楽業10周年”を迎え、同日より、ツアー〈折坂悠太 らいど 2023〉を独奏で開催中です。
中西レモンは、初代桜川唯丸流の江州音頭で関東の盆踊りシーンを沸かせる気鋭の唄い手。初代桜川唯丸江州音頭通信講座・モノガタリ宇宙の会世話人を務めるほか、江戸期に中国より輸入された絵画技法書を教科書とした絵画勉強会「懐烟画譜」(画家・高村健志との共催 2016年〜)や瓦版などで流布した庶民の歌などを読み解く勉強会「庶民の芸能を読む会」(2017年〜)をはじめとした様々な企画を開催し、幅広く活動しています。2022年7月には、東北民謡と越後の瞽女唄を歌った1stCDアルバム『
ひなのいえづと 』を発表しました。一緒にステージに上がるすずめのティアーズは、ブルガリアをはじめとするバルカン地方の民謡を歌う佐藤みゆき(ヴォーカル、カヴァル)と、シンガー・ソングライターでDOYASA! Records主催の
あがさ (ヴォーカル、ガットギター、パーカッション)によるユニット。江州音頭を2声のハーモニーで歌う「ポリフォニー江州音頭」ほか、日本や諸外国の民謡をポリフォニーで歌っています。
DJ / 選曲家の大石始は、2014年にアジア各地のローカル・ダンスミュージックを繋いだ初のミックスCD『THE VOICE OFTRIBES』をリリースしたほか、著作に『南洋のソングライン幻の屋久島古謡を追って』(キルティブックス)、『盆踊りの戦後史』(筑摩書房)、『奥東京人に会いに行く』(晶文社)があり、文筆家としても活躍しています。現在の連載は月刊『東京人』の「まちの記憶、音の風景」など。オンラインラジオ「WAH! Radio」の番組『folkloric』の選曲も担当しています。
〈SOUL BEAT ASIA in 東京〉は、渋谷WWWXにて19:00よりスタート(OPEN 18:15)。7月10日よりe+にてチケットが販売中です。
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