1983年9月21日に
坂本龍一がプロデュースしたアルバム『ロゼ』で、シンガー・ソングライターとして衝撃的なデビューを果たした
飯島真理。前年からTVアニメ『
超時空要塞マクロス』のヒロイン、アイドル歌手のリン・ミンメイ役として、その歌声を劇中で披露していましたが、ソングライターとしての非凡な才能に、当時を知る誰もが驚かされました。
その飯島真理のデビュー40周年を記念して、10月4日(水)『ALL TIME BEST ALBUM』のリリースが決定。ビクター、ワーナー(ムーン)、自身のレーベル「marimusic」からリリースされた全作品の中から、アーティスト自身がセレクトした初のオール・タイム・ベストが、レーベルの枠を超えて実現しました。
『ALL TIME BEST ALBUM』はCD3枚組。Disc1“Her 彼女”、Disc2“Him 彼”、Disc3“Us 私たち”というコンセプトで、年代順・レーベル別ではなく、テーマ別に曲が集められています。アーティスト自身が監修し、アルバム全体のバランスを考えた丁寧なリマスタリングが行われました。この3枚を通して、稀有なシンガー・ソングライター飯島真理の魅力が、余すことなく伝わる内容となっています。
また、限定盤に付属するDVDには、これまでに制作されたミュージック・ビデオを可能な限りコンプリートに収録し、発売されたライヴ映像からのベスト・セレクションも収録される予定です。
2023年はデビュー40周年セレブレーションとして、8月2日に新曲を含むスペシャル・カヴァー・アルバム『
For Lovers Only II』をリリース。さらに、9月3日(日)に神奈川・Billboard Live Yokohamaにて〈40th Anniversary Live “The Best Is Yet To Come”〉公演が開催されます。
[コメント]40周年とは驚きですね。あっという間のようであり、長かったようでもあり、時の流れとは不思議なものです。
今回、3つのレーベル(Victor、Warner、marimusic)の垣根を越えたベスト・アルバムという素晴らしい企画をいただいた時、正直私は、レーベルごとに分ける3枚のCDを作るのかと思っていました。しかしディレクター氏は、全ての楽曲たちを織り混ぜたコンセプト・アルバムにしたらどうか、と言いました。デビューから現在において、曲もプロダクションも歌い方も、きっと顕著に違うであろう私の楽曲たちをどう並べるのか。これは難しい作業になるのでは、とふと心配になりましたが、そこからあまり時を置かずに、まるで曲たちが舞い降りて来る時と同じ感覚で、アルバムのコンセプトが私の中にキラリ!とひらめきました。それは、“Her《彼女》”、“Him《彼》”、“Us《私たち》”というものでした。
(私が女の子の気持ちを歌っている1枚。私が男の子に対して歌いかけている1枚。私が私たちの恋、そして世界にいる私たちに向けて歌っている1枚。その3枚)
頭で考えてではなく、ステージの上でターン・テーブルを回すDJのように、ノリノリで曲を選んで行きました。それは“選曲”という作業ではなく、パフォーマンスであったと思います。デビュー時の曲と近年の曲を隣り合わせにしても、ほとんど違和感はありませんでした。
All Time Bestは私にとっての究極のベスト・アルバム、最高の宝物となりました。これからも音楽を真摯に作り続けて行きます。私を40年間ずっと応援し続けてくれたファンの皆さま、本当にありがとうございます。そして、引き続きよろしくお願いします。私の音楽を最近になって知って下さった方々、これからもどうぞよろしく。――飯島真理(ライナーノーツより抜粋)