マクバル・ムバラク監督の長編デビュー作『沈黙の自叙伝』(シアター・イメージフォーラムにて上映中)が第96回アカデミー賞国際長編映画賞インドネシア代表に選出され、マクバル・ムバラク監督から日本の観客へのメッセージが到着し、新たな場面写真も公開されています。
暴力と欺瞞に満ちたインドネシアの近現代史を寓話的に描いた本作は、第79回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で上映されるやいなや大きな話題となり国際批評家連盟賞を受賞、さらに第23回東京フィルメックスコンペティション部門では審査員長のリティ・パン監督から絶賛され、最高賞の最優秀作品賞を受賞しました。
青年ラキブの父は刑務所に、兄は海外に出稼ぎに出ています。彼は、インドネシアの田舎町で何世紀にもわたり一族で仕えてきた、退役した将軍プルナが所有する空き屋敷で、たった一人の使用人として働くことになります。プルナはラキブに対して立場を超えたように親身に接し、父親代わりの存在となりつつありました。ラキブ自身もプルナのアシスタントとして、仕事と生活の中で天職を見出します。そして、地元の首長選挙に立候補した将軍の選挙キャンペーンが始まり、 2人の運命も大きく動き出します。
長編第一作となるインドネシアの新鋭マクバル・ムバラクが暴力と欺瞞に満ちたインドネシアの近現代を寓話的に描き、ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、東京フィルメックス最優秀賞を受賞した衝撃の作品となっています。
[マクバル・ムバラク監督から日本の観客に向けてのメッセージ](アカデミー賞国際長編映画賞インドネシア代表になって)私たちがインドネシア映画とアジア映画を代表しているという証を得られました。そして私たちの物語が、既に観た多くの観客の心に響いたことを嬉しく思います。
『沈黙の自叙伝』は強烈な物語です。単なる娯楽というだけでなく、お腹の底から揺さぶられるスリラーが好きなら、この映画はうってつけです。どうぞご覧ください。©2022. Kawan Kawan Media, In Vivo Films, Pōtocol, Staron Film, Cinematografica, NiKo Film