『
パリ、テキサス』『
ベルリン・天使の詩』『
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』など、数々の傑作を世に送り出し続けてきた名匠
ヴィム・ヴェンダース。彼が長年リスペクトしてやまない
役所広司を主演に迎え、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた『PERFECT DAYS』(全国公開中)。
日本の公共トイレのなかに“small sanctuaries of peace and dignity”(平穏と高貴さをあわせもった、ささやかで神聖な場所)を見出し、清掃員の平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡ぎ、みごと第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことを皮切りに、第50回テルライド映画祭、第48回トロント国際映画祭、第71回サンセバスチャン映画祭、第60回台北金馬映画祭と名だたる映画祭に招待されるなど、世界中の映画祭を席巻。東京国際映画祭でのオープニングを飾り大きな話題となった本作が、この度、米国アカデミー賞®国際長編映画賞のノミネートを果たしました。授賞式は、3月10日(日)(※現地時間)となります。
主演の役所広司は「良作の多かった今年度の日本映画の中から『PERFECT DAYS』が日本代表作品に選ばれ、このノミネート発表までドキドキしていました。少しだけホッとしました。感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントを寄せています。
[コメント]It’s such a great honor for me to represent Japan in the Oscars,
the country of my great cinematic master, Yasujiro Ozu.
PERFECT DAYS was carried by his spirit,
so I couldn’t be happier to see it nominated.
私の偉大な映画界の師、小津安二郎の祖国である日本の代表として
アカデミー賞に参加できることを大変光栄に思います。
『PERFECT DAYS』は彼の魂に導かれた作品です。
この作品がノミネートされたことは、私にとってこの上ない喜びです。――監督: ヴィム・ヴェンダース©2023 MASTER MIND Ltd.