故プリンス・ファー・ライのバックバンドを務め、ザ・クラッシュ、ザ・スリッツ、ドン・チェリーらとステージをともにしてきたクリエイション・レベルは、もともと若きエイドリアン・シャーウッドが初めてのアルバム・レコーディング・セッションを実現するためのスタジオ・プロジェクトとして結成。1978年に名盤『Dub From Creation』を発表し、その後、プリンス・ファー・ライのツアー・バンドとして活躍すると同時に、バンド・リーダーであり中心的存在であるクルーシャル・トニー・フィリップスを中心にUKダブ / レゲエのシーンの重要作品をリリースしてきました。
今回アナログで再発されるのは、エイドリアン・シャーウッドの最初のスタジオ作品にして、エンジニアはデニス・ボヴェル、ドラムはブラック・ルーツ・プレイヤーズのエリック'フィッシュ'クラーク(ジョニー・クラークの弟)が務めた『Dub From Creation 』(1978)、ジャマイカのチャンネル・ワン・スタジオで録音され、ロンドンでプリンス・ジャミーがミックスした人気作でありファン垂涎のレア盤『Close Encounters Of The Third World』(1978)、ルーツ・ラディックスのドラマー、リンカーン・“スタイル”・スコットをフィーチャーした『Rebel Vibrations』(1979)、ルーツ・ラディックス、ミスティ・イン・ルーツ、プリンス・ファー・ライ・アラブスのメンバーが参加したダブのクラシック作品『Starship Africa』、ジョン・ライドンのバッキング・ヴォーカルをフィーチャーし、伝統的なジャマイカのルーツ・レゲエにUKらしい実験的なアプローチを取り入れた『Psychotic Jonkanoo』(1981)の5タイトル。これに、最新アルバム『Hostile Environment』を加え、1つの作品としてまとめたのが6枚組CDボックスセット『High Above Harlesden 1978-2023』となります。このタイトルは、バンドが活動をスタートしたロンドン北西部の労働者階級地域に敬意を表してつけられたとのこと。CDボックス・セットには、36ページのオリジナルブックレットが封入され、国内流通仕様盤はブックレット対訳解説書付きとなります。