東京を拠点にする2人組ロック・バンド、
帯化が自主レーベル「造園計画」より新作音源となる8cm CD「
浜町造園計画」を3月27日(水)にリリースします。
帯化は、クラウトロック、サイケデリック、ポストパンクからの影響色濃い演奏とフィールドレコーディング〜フォースワールド的な音響を通過したサウンドが特徴。2019年3月に自主レーベルより『末梢変異体/群島理論』をリリースして活動を開始し、
klan aileenの澁谷との協働で制作された1stアルバム『疑似縁側型ステルス』をはじめ、これまでに3枚のアルバムを発表。日本民謡的な感性とロックが交雑したサウンドに加え、ブルーシートと麻紐で緊縛されたカセット、河原で拾った石、水引と熨斗(のし)がかけられたカセットを販売するなど、“物を売る”ことに独特の比重を置きながら活動しています。また、自主レーベル「造園計画」では、帯化の作品すべてのリリースを手掛けるほか、
笹久保伸のライヴにもゲスト出演した経歴のある謎の電子音楽家、大山田大山脈らの音源もリリース。昨年4月のレコード・ストア・デイと11月の「レコードの日」には、東洋化成と協働し、大山田大山脈『Zolpidem』と野流の『梵楽』をレコード化しリリースしています。
本作「浜町造園計画」は、武蔵野美術大学「日本橋浜町ライフスタイルプロジェクト」の一環で制作された、日本橋浜町の歴史をめぐる音源集。グローバル化とローカリティ、住民と観光客という、二つの軸がぶつかり合い、交差し、共存する多様な力場である日本橋浜町をドキュメントしつつ、かつて浜町を流れていた人工河川“浜町川”を起点にして、浜町の過去、現在、そして未来を繋ぎ、再構築した作品です。
浜町でフィールドレコーディングされた環境音と、リズムセクションとしての役割を放棄したパーカッション、“浜町川”の歴史をなぞる歌が絡み合い、まるで地図を描くように浜町という街の景色を切り取っていく本作。どこか冷たいナレーションの声と、観光客たちが行き交う雑踏の騒がしさを思わせるパーカッション、アコースティックギターの即興演奏が絡み合うA1.「浜町の固有性のために」と、浜町で録音された環境音とカサついたギターと、リズムを刻む代わりにメロディックに響くパーカッション類が、浜町川の歴史をなぞる歌声を伴奏するA2.「遺る川」の2曲を収録しています。
なお、フィジカル版は本音源が収録された8cm CDに合わせて、浜町で採取した土、木の実、花などが封印され、表面にDLコードが張り付けられた小瓶、本プロジェクトの概要書、歌詞カードが付属します。