ラジャン・シルヴァを中心に豪メルボルンで結成されたグラス・ビームス。ミステリアスなヴィジュアルと東洋と西洋を掛け合わせた摩訶不思議な音楽で、音楽ファンを魅了する彼らのスタイルの背景には、1970年代後半にインドからメルボルンに移住してきたラジャンの父親に対する思いと、幼少期の思い出があります。父親と、故ジョージ・ハリスンへのトリビュート公演『Concert for George』のDVDを見た記憶の中で、インドの伝説的シタール奏者ラヴィ・シャンカールと娘のアヌーシュカが、西洋のアイコンであるエリック・クラプトン、ポール・マッカートニー、ELOのジェフ・リンと共演した姿を目に焼き付け、父親のレコード・コレクションを通して、B.B.キングやマディ・ウォーターズといった正統派ブルースとともに、ボリウッドを代表するアーシャ・ボースルやマンゲシュカルなどを聴いて育ったラジャンは、R.D.バーマン、アナンダ・シャンカール、カルヤンジ・アナンジといったインド人アーティストが開拓した“西洋の音楽スタイルと伝統的なインド音楽の融合”に惹かれていったとのこと。