英国スコットランド・グラスゴー出身のロック・バンド、トラヴィス(Travis)が、前作『10ソングス』以来4年ぶりとなるニュー・アルバム『L.A. Times』を7月12日(金)に発表します。この新作から、コールドプレイのクリス・マーティンとザ・キラーズのブランドン・フラワーズがコーラスで参加した「Raze The Bar」が公開されました。アルバムは全10曲収録。「Raze The Bar」「The River」「Gaslight」の3曲が公開されています。
バンドのソングライター、フラン・ヒーリーがロサンゼルスにある彼のスタジオで書いた楽曲を収録する新作は、トニー・ホッファーがプロデュース。ヒーリーはこの新作について「『L.A. Times』は僕らにとって『The Man Who』以来もっとも私的なアルバムだ。当時は書き記しておくべき大きな出来事がたくさんあって、人生の地殻変動が起こっていた。この曲を書いていたのは22歳の頃だ。僕にはセラピーだった。そして20年が過ぎて、また地殻変動が起きたんだ。伝えたいことが山ほどあるよ」と語っています。
ヒーリーの友人でもあるクリス・マーティンとブランドン・フラワーズが参加した「Raze The Bar」は、ニューヨークにあったバーについての楽曲だとヒーリーは語ります。「ニューヨークに素晴らしいバーがあったんだ。名前はなかったのですが、みんなが入り口に掛かっていた白黒の縞模様の日よけから“Black and White”と呼んでいた。そこでは詩の夜や素晴らしいDJ、オープンマイクの夜が開かれていたんだ。Irving PlazaやWebster Hallでショーをしたら、その後もしばしばBlack and Whiteに行くことになった。オーナーの一人であるジョニー・Tは、多くのアーティストやバンドを何年にもわたって支えてきたんだ。もしもそのバーが話すことができたら、何と素晴らしい話を聞くことができただろうね。パンデミックの間、彼らの大家は賃料の割引交渉を拒否し、彼らは閉店せざるを得なかったんだ。そこで、夜中にトラックを持ってきて、バーのあらゆる痕跡や備品を取り除いた。その後、彼らはバーのスペース全体を白く塗りつぶしたんだ、二度と同じことができないようにね。〈Raze the Bar〉は、そのバーでの架空の最後の夜に関する曲になっている。ジョニー、ジャック、リチャード、ジョニーの兄弟でありバーの共同オーナーであるクリスが登場する。カメオ出演は後から思いついたものだったんだ。私は曲のシーケンスをどうすべきかわからず、少しパニックになってクリス・マーティンに電話をかけたんだ。そしてクリスがそれを聞いたとき、“それはあなたがこれまでに書いた最高の曲だ!”と言ってくれた。そしてブランドン・フラワーズが彼とかなり近くに住んでいたこともあった……」。