メンバーそれぞれがプロデューサーとしてキャリアを積み上げ、音楽家として成長した3人組バンドの
Ovall(オーバル)が、6月26日(水)に4thアルバム『
Still Water』をリリースします。
Ovallは、
さかいゆう、
CHEMISTRYなどを手掛ける
Shingo Suzuki(b)、
星野源、
米津玄師、
imaseなどを手掛ける
mabanua(ds)、
あいみょん、
藤原さくらなどに携わる
関口シンゴ(g)からなるマルチプレイヤー集団。各メンバーがソロアーティストとして活動し、プロデューサーやアレンジャーとしてさまざまなジャンルのアーティストや楽曲制作に携わってきたからこそ見える視点を持つ彼らが、ジャンルや手法に捉われずに5年の時を経て『Still Water』を完成させています。
『Still Water』は、TikTokや各種音楽チャートなどで“バズ”を起こしているダンサブルなジャジィ・ファンク・チューン「Cubism」をはじめ、プジョー「PEUGEOT 208」のTV-CFでも話題の
SIRUP客演曲「It's all about you feat. SIRUP」、TikTokバイラル9位となった、レーベルメイトの
Nenashi客演曲「Find you in the dark feat. Nenashi」、若手注目のシンガーの“
さらさ”をフィーチャーした「影 feat. さらさ」、
SOIL & “PIMP” SESSIONSのタブゾンビがトランペット、
MELRAWこと安藤康平がアルトサックスで参加した「Peanuts」といった豪華な客演陣が名を連ねる楽曲のほか、グルーヴを変化させて作ったダークでメロウなインスト小作品「Smoke」、Ovallの原点となるアンダーグラウンドなセッション・シーンを彷彿とさせる「Neon」「Joker」を加えた、“Ovallとは何か”“音楽とは何か”と原点回帰し、再考した末に生み出された珠玉の8曲をパッケージ。常に進化しながらもどこか不変的なインディペンデント精神を感じさせるアルバムに仕上がっています。
ジャケットのイラストは、〈GREENROOM FESTIVAL'24〉への参加も記憶に新しい、東京、大阪、福岡、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨークなどで個展を開き、国内外のアートシーンで熱い視線を集めているイラストレーターのToyamegが担当。カラフルな楽曲群を見事にアートワークに落とし込んだ、色彩豊かで異国情緒漂うジャケットがパズルの最後のピースとなって、『Still Water』を完成させています。
アルバムについて、Ovallのメンバーはそれぞれ次のようにコメントしています。
――Shingo Suzuki 時間をかけて少しずつ溜まってきた今作の楽曲は個々のスタジオで作りレコーディングしたものもあれば、スタジオに集まって作ったものもあり様々。方向性を定めずに制作して出来上がった楽曲群は実に色彩豊かなお弁当のようになりました。しかし全曲通して聴いてみると一聴してOvallのバンドサウンド。強い個性が集まっているんだなぁ、と改めて思っています。激動の時代、動かぬ水のように静かに佇みながら内に秘めた想いを持ちつつ、いつになっても誰しも姿を変え形を変え何にでもなれる。ひっそりと曲をつくりながらそんな想像に耽っていました。またみんなとアルバムを共有できたのは嬉しい。次はライブで会いましょう。――関口シンゴ 今作はコロナ禍を挟んで制作された影響もあってか、3人の個の色がより強く反映されたものになった気がします。それぞれがOvallという軸に片足を置いたまま、もう片方の足で思い思いの音楽を引っ張り込んできたような、そんな自由さや試みの詰まった作品です。それでも最終的にはひとまとめにして「Ovall」の刻印を押して世に出せるのが変幻自在な楕円の良いところなのかも、と結成18年くらいを経て最近感じるところです。そんな定まらない今のOvallを楽しんでもらえたら嬉しいです。――mabanua 久々のOvall新作です。前作「Ovall」は“よりソリッドに、よりシンプルに”をテーマにした作品でしたが、今回はカラフルに立体的に、まさにToyamegさんが描いてくれたジャケットのように色彩豊かな作品になっていると思います。Ovallは周りが揺れ動く中でも信念を持って地道に音楽を作ってきた自負がありますし、そんなことをコンセプトにしてきたバンドでもあるので、まさに文字通り『Still Water』な1枚に仕上がっていると思います。ぜひ聴いてみてください。 さまざまな変化を厭わずも、軸がぶれずに進化し続ける“現在進行形のOvall”が注ぎ込まれた、渾身の一枚に注目です。
Illustration by Toyameg